虹がかかる空に＊4＊ (ページ8)

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崇裕side

夜中は焦ったけど、今日は照史も俺も休みでほんまよかったわ

照史が着替えさせてくれて、解熱剤も飲んだし

酸素も朝になったから元に戻したけど今のところ苦しさは変わらないって言ってたし

夜中よりは顔色も唇の色もマシになってて、よかった。

照「じゃ、俺ちょっと買い物行ってくるな？」

崇「おぅ、いってらっしゃい」

照「落ち着いてるけど、淳太くんよろしくな？」

崇「おぅ、まかせい！」

照史が出かけて、一応見ておこうとそっと淳太の部屋覗いたら目が開いて起きてる

崇「昨日、寝られへんかったのに眠くないん？」

淳「うんっ…はぁはぁっ…照史はっ？」

崇「買い物行ったで？」

淳「崇裕っ…ちょっとこっちきてっ…はぁはぁ…」

崇「なに？」

珍しく淳太から、こっち来てって言われてドキッとしながら近くに寄る

近くまで来て気づいたけど、淳太なんでこんな端の方に寝てるんやろ

照史ちゃんとベッドの真ん中に寝かせてたはずやけどな？

淳「トイレっ…はぁはぁ行きたくてっ…はぁはぁ…でっ……」

崇「うん、あぁ…冷たいやろ、すぐ変えるな？」

近くまで来て匂いで気づいたけど、トイレ間に合わなかったんやな。

いつも起き上がるのもしんどいから、呼んでくれたらトイレ連れてってたんやけどな

淳「ごめんっ…はぁはぁっ…身体拭いてくれたのに…照史にっ謝って…おいてっ…」

崇「なんで、謝らんでいいよ。
しんどかったんやから、しゃーないやろ？
気づかんで、ごめんな？今度から時間見て声かけるな？」

淳「いいっ…はぁはぁっ……これからはっ…オムツ…使うからっ…はぁはぁっ…」

動けない時はオムツも病院で勧められたけどすごい嫌がってて、淳太には強いプライドがあって

家ではほんまにしんどい時だけにしようなって言うてて使ってなかった

息切れしながら、そんなん言う淳太に耐えられなくて目に涙が溜まっていく

淳太の大切なものが、ちょっとずつ奪われていく

それだけ身体しんどいねんな。

崇「ほんまに…いいのっ？」

淳「ええねんっ…2人にっ…迷惑かけるけどっはぁはぁごめんなっ……」

淳太にさとられないように、平常心保ってたのに

淳太が泣いてないのに、俺は自然と涙が出てくるから必死に上向いて流れないようにして

淳太の前では泣かへんって決めてたのにな。