虹がかかる空に＊4＊ (ページ35)

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淳太side

不安なことがあると、どんどん深みにハマっていくように呼吸が荒くなって

どれだけ息をしようとしても浅い息しかできなくて手が痺れてしまうまで、強い息苦しさが続く。

どうしてこうなってしまったのかなんて俺にも分からないし

ただどうしようもない不安が襲ってくるのが怖くて、仕事に来てもそのことばかり考えてしまう

それでも騙し騙し、平気なふりしてここまできてしまった。

照「淳太くん、もう限界やって…こんなこともうやめよう？」

呼吸が静かになっても照史に抱えられながら、過呼吸の後で回らない頭に照史の声が響く

目がチカチカしてよく見えてなくても、照史の声やって分かると安心するし

痺れた手で照史の手をぎゅっと握ると、いつもの温もりが暖かくてまた涙が出る。

照「もう、淳太くんこんなに頑張ったやん…平気なふりもしなくていいし大丈夫とか言わんでええよ、ゆっくり休もう？
淳太くんが元気になるまでいくらでも俺は待ってるし、みんなやって待ってくれるよ」

そう言われるのは分かってた、でも照史には分かってほしかった。

ずっとずっと一緒にいる照史には、たくさん迷惑かけてここまで来たらもう後戻りなんかできないし

踏ん張るしかないと覚悟を決めたこの俺の気持ちを

淳「なんで…なんでそんなん言うんっ…俺はっ…また1人で仕事やりたいしっ…そのために頑張ってんのにっ……」

後から後から流れてくる涙がまた、呼吸を荒くする

淳「はぁはぁっ！はぁはぁっ！！」

照「淳太くん…」

俺の体からそっと照史が離れていくのを感じながら、また過呼吸になってしまった身体で必死に息をする

困ったような、悲しいような、悔しいような、そんな顔をした照史が俺を見る

照史がずっと、俺の安心材料やった

困らせてごめんな、悲しい顔させてごめんな。