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照史side





「桐山さん、ちょっと!
重岡さんから、レコーディングの件って聞いてます?」

照「レコーディング?」





撮影が終わった頃、マネージャーに呼び止められた




「レコーディングさせて欲しいって言われて」

照「だってまだ…」

「そうなんですけど、無理だって言ってもやりたいって聞かなくて…桐山さんから言ってもらえませんか?」







しげの声が出ないことは、俺らとマネージャーだけの中の共有事項





本人にはあまり気にしないようにして欲しくて、俺らもいつも通り接するようにしてたけど





こんなことになるなんて、驚いた。





焦りすぎやん、まだ声も出ないのに歌うって





照「しげ、ちょっと話いい?」





楽屋には淳太くんと俺しかおらんし、話すなら今しかない。



そっとしげをソファに座らせると、淳太くんと俺と向き合う形になる




照「マネージャーから、レコーディングさせて欲しいって言ってたって聞いたけどほんまなん?」




出来るだけ、出来るだけ優しい声で話したら真っ直ぐ俺の目を見て頷くしげ





照「もう少し休んでからにしたら?」




ただでさえ傷ついてるしげを、これ以上傷つけたくなくて沢山選んだ中で出た言葉はこれやった。



テーブルの上にあるメモ帳に、走り書きをして見せてきたしげ



メモには「病院行って、声出す練習してる」の文字





照「しげが頑張ってるのはわかってるよ、でも今焦らんでもええかなって思うんよ。
歌の練習は、まだもう少し待ってみたら?」




「いつになるか、わからん
待ってられない」





一度思ったら頑固な故の平行線の会話、しげらしいっちゃしげらしい。




淳「まだ早いって言うてんねん、わからんか?今の状態で歌えるわけないやろ?
焦んなって、今より悪くなったらどうすんねん!」






2枚目のメモを見た淳太くんが一喝すると、しげの綺麗な目からポロポロ涙が流れる





照「みんなしげが頑張ってんのも、頑張ってこうなってしまったのも、悔しいのもわかってんねんで?
わかってるから、自分のこと大切にしよう?
みんな、しげのこと大切で大好きやねんで」






言い過ぎかなって心配しながら




苦しそうに悔しそうに泣いてる、傷ついてボロボロになってしまったしげをぎゅっと抱きしめる




こんなんするの、Jr.の頃以来やな





どれだけ傷ついてボロボロになっても、しげならまた歩き出せるって俺は信じてる。

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作者名:時生 | 作成日時:2022年8月21日 1時

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