虹がかかる空に＊4＊ (ページ19)

今日:54 hit、昨日:184 hit、合計:125,863 hit

3 ページ19

望side

崇裕の常連のお客様って聞いてたから、どんな人やろって思ってたけど

思ってたより若い、そしてとんでもなくお金持ちそう

でも、優しい人でよかったほんまに。

崇裕、気付いてるかわからんけどスーツは高級ブランドやし時計もバッグもさりげなく高級ブランドやで(笑)

淳「そういえば、濵ちゃんの家こっちの方なんですね？」

濵「あ、そうなんですよ！僕の職場は向こうなんですけどね。
望の学校とか病院とか引っ越すと変えなあかんから、色々面倒で」

淳「そう、なんですか」

ちらっと俺を見て、気まずそうな顔する中間さん

気まずい空気になってんの、崇裕気付けや(笑)

望「言っちゃうと…俺高校生なんですけど今はほぼずっと首から下動かないので」

明るい空気になって欲しくて言ったけど、また沈黙

やってもうた、全部崇裕のせいや(笑)

淳「よくタクシー使うんですか？」

望「電動で行けないところ多くて、ほぼタクシーです。兄ちゃんによく乗せてもらってます」

淳「そうなんですね、僕もそうですけど普通のタクシーに乗るのハードル高いですよね」

望「そうなんですよ！
ほら、中間さんのみたいな手で漕ぐタイプの車椅子に前に乗ってた時も結構乗車拒否されましたけど、電動になったらより一層です。
でも、兄ちゃんなら空いてれば確実に乗せてもらえるんで」

崇「もう良いお客さんですよ弟も」

淳「でもほんま、兄弟で仲良いんですね」

崇「そんなことないですよ！」

淳「最初、似てないなぁと思ってたんですけど…」

望「よく言われます！」

崇「おい、こら！」

中間さんに仲良いって言われて、地味に嬉しい(笑)

淳「望くん、頼もしいお兄ちゃんで羨ましいです」

望「えぇー、そうですか？」

淳「こんなに望くんのこと考えてくれるお兄ちゃんおらんと思いますよ？」

崇「言ってやってくださいよ！」

淳「望くんのこと一生懸命サポートしてくれてるの伝わりますよ？
だから僕みたいな車椅子乗ってる人にもしっかりサポートしてくれるんやなって、濵ちゃんの才能だと思います」

崇「えぇー、ほんまですか！？」

あの、崇裕あんまり言うと調子乗るんでやめてください(笑)