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流星side




別れ際、最近の望のこと書いてあったりして困った時に読むノートを智洋から受け取って



望の背負ってる大きなリュックの中身を確認。




望の好きな飲み物と、普通に飲むお茶、タオル、パニックになった時用の帽子、万が一の時の着替え一式。





俺の帰りの荷物は家に送ったから、俺の両手も空いてる。



片手は基本は手を繋いでるし、急にどこか走り出した時パッと捕まえられるように、いつも望といる時は常に手ぶらにしてる(笑)





望「のん、かっこいい?かっこいい?」

流「ぉん、かっこいいよ。
よかったやん、褒めてもらえて」






普段、人見知りで初対面の人とはまず話せないのにさっき俺のマネージャーに「流星さんと似てて、顔立ちが綺麗で背が高くてかっこいいですね!」って言われて





ニッコニコの望、その気持ちがどうか最後まで待ってくれと祈る(笑)





望「あーっ、どうぶつさんっ!!」

流「うわっ…おいおい、望…」





動物園の入園ゲートが見えてくる、まだ動物はおらんけど絵の描いたパネルが置いてあって




急に走り出した望に思いっきり引っ張られてまたよろけて、パッと手を離された




慌てて追いかけて握り直したけど、望めちゃくちゃ力強くてそのまま連れてかれる俺(笑)




智洋やったら計画的に事前に話しとくんやろな、こういうの(笑)





ゲートの周り、家族連れやカップルでそこそこの人混みなのには目も暮れずパネルに一直線





めっちゃ焦った…





望「どうぶつさんっ、どうぶつさんっ!!」

流「望、望聞いて?」

望「ん、りゅーせ?なにっ?」

流「望、手はどうするんやった?」

望「………」

流「智洋も言うてたやろ?
手離したらあかんよ、流星と約束な?」





俯いて、目も閉じてて全然聞こえてへん望の体を俺と向き合う形にして、しっかり目を合わせる





望「んーっ……りゅーせ、こわいっ…」






まだ入ってもないのに、既にぐずり出して目がウルウルしてきた望を前に長期戦を覚悟する





ごめんな、でも望を守るためやねん。

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作者名:時生 | 作成日時:2022年8月21日 1時

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