僕が僕でいる理由 (ページ8)

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望side

久しぶり、というか初めて見たかもしれん

しげがメンバーにイライラして当たる姿。

望「ちょっと待ってって、しげどうしたんほんまに」

大「だからなんでもない、言うてるやろ？」

それでも頑固に話そうとしないしげ、頑固なのは今に始まったことじゃないけど

しげがこうなったら時間経たないと多分無理。

神「これでもなんでもないって言い張るんか？」

おもむろにしげの服の袖を捲って、露出させる神ちゃん

その腕には無数の痣が浮き出ていた。

照「なに…これ…」

メンバーが息を呑むのが空気でわかる。

しげがまだなにも言わなくても、何か体に大きな異変が起きていることだけは理解できた

というか、みんな実は薄々気付いていたけど黙っていた

しげのプライドを、傷つけないように。

大「やめろや…」

「重岡さん…実は……」

大「その先は言わんといて…俺から言う」

我慢しきれなくなったマネージャーが口を開いて、またしげが制止する

大「白血病、やって」

そこから、しげは病院で言われた治療には入院が必要で最低半年は時間がかかること、寛解しても再発の可能性もあることをゆっくり話し出した。

大「そういうことやから…」

淳「そういうこと、ちゃうやろ？入院せんでええんか？」

大「今、大事な時期やん…個々でもグループでもこれからの仕事も決まってるし良い風吹いてきてるし、良い雰囲気で仕事できてるやん…やから…水差したくないねん」

こんなに顔をくちゃくちゃにして泣いているしげを見るのは久しぶりやった

みんな、何にも言わず大声で泣いているしげを見守っていた。

なんて声をかけたら良いのか、みんな迷っていた。