【MASHLE】マッシュと兄【男主】

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『294号室...

ここか』





マッシュにいろいろと言ったが、実は俺も不安である。


同じ部屋の人ってかなり重要だと思うんだよね。



『いい人でありますように...』


いや、いい人じゃなくてもマトモな人であれば誰でもいいｯ


いざ！！！




ガチャりとドアノブを回した。












「わぁ、ラッキー


お兄ちゃんの方か〜」



胡散臭い笑みに、プライドの高そうな佇まい。



｢君たち兄弟何かと見てて面白くてさ〜



あ、僕はロイド・キャベル

相部屋よろしくね。
A君。｣



そこはかとなく感じる俺を見下した態度。



早速、フラグ回収。
相部屋ガチャは大失敗な気がする。



こいつ絶対性格悪い、今から寮の管理人さんに頭下げて部屋変えてもらおうそうしよう。


開いたドアを閉じようと1歩下がった時



｢ほら、入りなよ｣

『ﾋｯ』


首を捕まれ、無理矢理部屋に入れさせられた。



絶体絶命助けてマリア。









｢弟くん、随分と君に懐いてるみたいだね。

きっといいお兄ちゃんなんだろうな〜




...やだなぁ、そんなに睨まないでよ
仲良くしよう？｣


初対面で首を掴んで言うセリフでは無い。


『部屋を変えてもらう。どけ。』




溜息を吐きながら、男の胸を押した時



男は俺の首を再び掴んで、ベッドに叩きつけた。



急な肺の圧迫に、ｹﾎｯと咳き込む。






｢こっちが下手に出りゃ図に乗りやがって。



僕、調子乗ってる奴が大っ嫌いなんだよ。



君の弟、魔法もろくに扱えない出来損ないのくせに随分とデカい態度だね。｣


見事な当てつけに、ﾊｯと鼻で笑ってやる。






『なんだ、俺の弟に嫉妬か?』




目の前の小さい男がおかしくて仕方がない。





小馬鹿にしたような笑いが、男の癪に触ったのか髪を上へ引っ張られた。痛い。



｢君も随分可愛い性格してるね。

僕が直々に躾てやるよ。｣



再び頭をベッドに叩きつけられた。


クッション性があると言っても、脳への大きな振動に目が霞む。



｢まあでも、君の顔は嫌いじゃない。




僕が従順な犬に育ててあげるよ。優しい同室者で良かったね。







あ、そうしたら弟君にも悪態つけるし一石二鳥〜｣


男はニッコリと楽しそうに笑うと

プチプチと手際よく俺のシャツのボタンを外していった。



え、何


『やめｯ』


押し返そうとした手がピクリとも動かない。


糸に縛られたような...そんな感覚がした。

こいつの魔法か!!






〜〜ｯｯ助けて誰かああああ

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