好きの勇気 (ページ10)

今日:13 hit、昨日:6 hit、合計:11,764 hit

story.9 ページ10

コビーside

コ｢そ、そうだ！これ…｣

思い出したかのようにさっきのお店で買ったプレゼントを渡す

『私に？好きな子に買ったらとは言ったけどそういうこ……』

コ｢いえいえいえ！！！決してそういう訳ではなく…！//先日お誕生日だったのでそのプレゼントです//｣

予想通りの事を言われて結局慌ててしまう僕。
そんな僕を見ていつものように笑うA大佐

『ふふふ…分かってるわよ。ありがとう。見てもいいかしら？』

コ｢は、はい！！お気に召すかは分かりませんが…｣

彼女は箱を開けて中に入っているピアスを見る。
少し目を見開いたあとピアスを手に取り持ち上げこちらを見る。

『わざわざ選んでくれたの？』

コ｢ A大佐に似合いそうかなって思ったのでそのピアスにしたんですが…あまり気に入りませんでしたか？｣

少し頬をかきながら薄く笑ってみる

『とっても可愛いわ。コビーくんはセンスがいいのね、意外。』

嬉しそうにピアスを見つめる姿がとても可愛くてニヤけが止まらない。
彼女にバレないよう少し下を向いて口を抑える

『ねえ、見て、コビーくん』

彼女の声に顔を上げる

『どう？似合う？』

僕のあげたピアスを耳に当てながらこちらを見て笑う。

月の光、風で舞う桜、なびく髪、僕があげたピアスが風で揺れる。

この世の言葉では言い表せないほど美しかった。
こんなにも大きな笑顔の彼女なんて見た事ない。

跳ねる心臓の鼓動が止まらない。

貴女は本当にずるい人だ。

コ｢とても…似合ってます……//｣

『ふふっ、とっても嬉しい。ありがとう。大切にするわね』

そう言って丁寧にピアスを箱の中に戻した

『そうだ、私もあなたにプレゼントを買ったのよ？』

コ｢えっ…なんで僕なんかに……｣

『んー…今日付き合ってくれたお礼って言ったらいいかしら？』

少し笑いながらA大佐は僕と同じ箱を手渡す

コ｢見てもいいんですか？｣

『もちろん。』

箱を開けるとシルバーに光るブレスレットが入っていた。よく見ると宝石が入っている。

コ｢これとっても素敵です!!ありがとうございます!!｣

『コビーくん、普段アクセサリーなんて付けないから何がいいか迷ったのよ？』

コ｢そうですね…訓練中とかに壊してしまいそうなので普段はつけてませんね…。で、でもこれは頂いたので付けます!!｣

『ふふふ…嬉しいわ。無くさないでね？』

コ｢もちろんです!!｣

その後僕らはもう少しだけ夜景を楽しんで船へと戻った───。