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コビーside
楽しみだったせいかあの後は夜になるまでがすごく長く感じて、朝になるのはとても早く感じた。
今はリゾート島へ向かうためにもう船に乗っている
『コビーくん目の下にくま出来てるけど寝れなかったの?』
そう言いながら僕の目の下をなぞる。
コ「あ、え、いや!仕事を少し遅くまでしてただけです!!//」
『少し寝てもいいのよ?着くまで時間かかるみたいだからね』
コ「いえ!眠くは無いので大丈夫です!!」
彼女はそう?と首をかしげながらこちらを見てくる
島へ着くまで貴女と話してたいからなんて言えない。
コ「そういえばAさんとルフィさんの話が聞きたいなと思ってたんですが…」
『私とルフィの話?んー…ルフィとは1年くらい一緒にいて私が海軍の訓練のために本部へ行くまで一緒に遊んでいたの』
コ「そうなんですね…」
『元々私のお父さんが海軍でおじいちゃんと仲が良かったの。お母さんは私が小さい時に病気で亡くなったわ。そこからお父さんは家に帰って来れないから祖母の家に引き取られてそこで住んでいたの。
そうね…お母さんが亡くなってから数年してお父さんも海賊との戦いで殉職してしまったのよ。』
僕の知らない彼女の話。小さい時から両親と居れなかったなんて寂しかっただろう。
どんどんと心が締め付けられていく気がした。
『お父さんがね死ぬ前におじいちゃんへ私をよろしくって頼んだらしいの。そこから家までおじいちゃんが会いに来てくれるようになったのよ。おじいちゃんのおかげで私は全然寂しくなんてなかった。むしろ幸せだったくらい』
ガープ中将は優しい人だ。それは僕もよく分かっている。今の彼女がいるのはきっとあの人のおかげなんだろう。
『ルフィと初めて会ったのは私が9歳の時。ルフィは6歳だったわ。おじいちゃんが連れてきて一緒に遊んだの。小さい時からルフィは面白い子だったのよ』
彼女から笑顔がこぼれる。きっと思い出し笑いをしているんだ。小さい時のAさんを知っているルフィさんが少しだけ羨ましく感じる。
『この間指切りの話ね、あれルフィの事なのよ。最後に会った時「また絶対会いに行く。おれがお前のこと迎えに行くから」って約束したのよ。それなのに海賊と海軍になっちゃって…面白いでしょう?』
コ「ルフィさんらしいですね…ルフィさんなら言いそうだ」
その状況を想像して少し笑ってしまう
『約束してから14年も経っちゃって…』
そう言う彼女の横顔は何だか嬉しそうに見えた───。
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作者名:Aya | 作成日時:2022年9月10日 1時