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DO「はあああ、分かったよ、僕も普通にするからAさんも僕には普通で接して。ほら、もう泣かないでください」
A「....普通？」
DO「そう、普通、自分をこう見せようとかそういうのなしで、素で接して。作られた優しさや媚を売ってくる人にはもう本当にうんざりしてる。Aさんもそうしてたんじゃないんですか？」
媚を売っているように見えるAさんには
嫌悪感を感じる
A「たしかにそうですけど、えっ、素でいいなんて、初めて言われました」
ふっ、やっぱり素じゃなかったんだ
認めたAさんに
今までの嫌悪感が少し和らぐ
というよりは、
さっき持った罪悪感が
持たなくても良い物だと気が付いて
荷が降りた感じ
DO「そこまで自分を作っていたんですか？」
A「はい、私の素は歪んでますから」
すっかり泣きやみ、
淡々と話す彼女にむしろ
初めて人間としての興味が湧く
DO「そうなんだ」
A「怖くないんですか？裏がある人のことを」
DO「怖い？そんな人ばっかりでしょっ」
僕だってきっとあるだろう
A「ギョンスさんの性格、好きですよ」
なんだよそれ
DO「それはどうも」
A「その私に刃向う感じも結構好き」
DO「はっ？」
A「みんなは私に騙されるのにどこまでもぶれないギョンスが好き」
これって告白なの？
いきなり呼び捨てにされるし
すっごく上から目線
DO「僕のこと呼び捨てにしないでください」
これは照れ隠しなのかもしれない
でも、
そんなことないと
自分に言い聞かせる
DO「Aさんが隠してた素はこんなもんなの？」
A「どうですかね〜」
DO「これが素というものならなんだかイマイチだね」
もっとすごい素を知りたい
A「あははっ、そうですよね？」
僕だけなんでしょう？
騙されていないのは
なら、
僕には全部教えてくれてもいいよ？
DO「まあ、別にどうでもいいけど」
興味なんて持ちたくない
そう矛盾した
自分の心と脳に言い聞かせる
でも、
抑えつけた僕の願望を
叶えるかのように
意味の分からない事を
Aさんは言い始める
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作者名：あー | 作成日時：2017年2月8日 0時
