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LY「その姿を見ていたら、本当の彼女のことは僕が殺しちゃったんだなって思った」
A「どういうことですか？」
LY「もう人形みたいな彼女も感情をあらわにする彼女ももう戻ってこないのだろうなって思ったから」
でも、
それって新しい彼女を作ったのは
この男ということだよな....
LY「閉じ込めているうちに、この空っぽの彼女をこのまま僕のものにしてもいいかなって思ったんだけど、さすがに可哀想なのかなって」
可哀想と思っているだけ
まだましなのかな？
LY「まあ、本当はこの新しい姿の彼女を僕は本当に好きでいれているのか、僕自身が試したくなって、だから、泣く泣くね....」
彼女の姿が
次から次へと
変わってしまえば
自分の気持ちが
分からなくなってしまうのだろう
この男に寄り添った
自分の考えに
自分の優しさよりも怖さを感じる
A「だから、泣く泣くどうしたんですか？」
LY「泣く泣く、彼女が眠っている間に縄だけほどいて僕は消えました〜、あははっ、これも僕の愛だよ？」
何とも軽い口調で話す
“愛”という言葉以外は
A「消えた？」
逃げられるようにしたことが
愛ということなのか？
私には
よく分からない
この男なら
本当に好きな彼女の
命さえも奪って
自分のものにするだろう
そうしないのだから、
この男が言う通り、
自分の気持ちを試した
ということなのだろう
でも、
試すだけでも
逃げ道を作ってあげて
選択肢も与えてあげて
もう愛のある試し方をしているのに
彼女への愛を
確かめる必要はあるのだろうか
そんな考えは
きっと第三者の私だからこそ
気が付いたんだと思う
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作者名：あー | 作成日時：2017年2月8日 0時
