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さっきから少しずつ違和感を感じてるんだけど、唐揚げに噛み付くと疑問と一緒に油の重さがズンと胃に落ちてきた。
オシャレしてきたとか、私に見てほしかったとか。それおかしくない？
まるで私に会いにくることを前提に話してるような。
「そうだ、俺ねこの後仕事があるんだけど」
ていうことはそろそろお帰りになるんだ、と阿部さんを伺えば彼は携帯を取り出して、にっこりと微笑んだ。
あ、この流れは……
「今日こそ番号教えてください」
「……あの、思ったんですけど」
「うん？」
また可愛らしく首を傾げて、これは普通のことでしょって少しも危険視しない。
でもあなたアイドルだよ？
「現場でも会えるんですし、なにか用があればその時に伝えてくれれば対応します。阿部さんは今売れっ子のアイドルなので、こういう行動は控えた方がいいです」
ハッキリ言った方がいいんだ。
それがお互いのためになる。そう思って言ったのに「はいこれ、俺の番号です」と、メモを切り取って私の前に差し出す阿部さん。
人の話聞いてないのかな？
メモを押し返す私。
「あのだから、」
「そういうの嫌なんだよね。アイドルとかそういうの抜きで、阿部亮平として俺を知ってほしいし、仲良くしてもらうことは悪いこと？ 隠さなきゃいけないことかな？」
「………」
強引なように見てて、阿部さんはただ真面目に素直な気持ちを伝えたいだけと言う。
「アイドルだってただの人間だから」と、押し返したままのメモの上に乗せたままだった手の上に手を重ねられた。
あったかい手にドクンと心が動く。
これじゃまるで、私が最低な人間のようだ。
阿部さんは仲良くなりたいって思ってくれただけ、そう思えば彼はなにも悪くない。避ける必要はない？ でも……と、色んなものが頭の中をチラついてしまう。
「まあ、気が向いたら連絡してほしいな。俺はあなたと好意的な関係を築きたいと思ってるから。それじゃあ、急がなきゃなんでまた！」
一度ギュッと重ねられた手に力が入って、でもすぐに離れていった。
時計を確認すると流石に慌てた感じで席を立つ。帽子を被り荷物を持って伝票を持った彼を呼び止めた。
「あの、それ！」
「あ、払っておくね。出会えた記念に」
「え、いや！ ああ、意外と足速い……」
有無を言わせずスタスタと行ってしまった。
食べかけのAランチを残して追いかけるのもだし、今度会った時にお金は返そう。絶対返す。
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ゆきんこ(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます！刺さってくれて良かったです😆ちょっと独特なので大丈夫かなぁって思うとこもありますが楽しんでほしいですね😊多分終わる予定です！代理もですか！それはありがとうございます😌頑張ります😆 (2022年10月25日 7時) (
レス) id: 61a2c67a9c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - こんにちは(*^^*)このお話が私の中で1番刺さってます！！好きすぎます！！！次で終わりなんですね(´；ω；｀)代理の方もめちゃくちゃ楽しく読ませて頂いてるので、これからも楽しみにしています(*^_^*) (2022年10月24日 18時) (レス) @page50 id: b572eb741e (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - Sionさん» ありがとうございます😊 気になってもらえるように終わらせました😌 移行まで暫くお待ちください！ (2022年10月24日 17時) (レス) id: 61a2c67a9c (このIDを非表示/違反報告)
Sion(プロフ) - すごいドキドキでの移行！！続き楽しみです❤❤ (2022年10月24日 16時) (レス) @page50 id: 910c73b32d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - レリリさん» コメントありがとうございます！嬉しいです😆 ここから盛り上げていけたらいいなぁって思いで書いております😌 (2022年10月19日 9時) (レス) id: 61a2c67a9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2022年6月26日 10時
