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本当は彼氏なんて居ない。居たことすらないけど、アイドルの彼とどうこうなろうなんて私は思ってすらないし、はっきり言ってタイプでもない。
だから此処は上手く切り抜けなければと、素早く頭を回転させた私の返答は、
「好きな人は居ます」
「じゃあ問題ないよ」
「っええええええ！？」
めちゃくちゃ即答！！
「え、問題ない……とは？」
あるでしょ？ 好きな人が居たら、叶わないって普通諦めない？
そう思ったけど彼は違ったようで、埃を被ってしまった手を払いながら言う。
「彼氏が居ても特に気にしないけど、相手が俺より立場が上だとちょっとやりにくいじゃん。でも好きな人程度ならそんなものは、」
「きゃっ、」
トンと壁際に追いやられて、所謂壁ドンをされた私。
さっきまで穏やかに笑っていた阿部さんは、スーッと瞳を細めた。
まるで獲物を見つけた獣のようにロックオンされた気分だ。
「俺が君の気持ちを塗り替えてあげるから」
ふ、と笑みを浮かべ近付く整った顔。
長い睫毛が伏せられて、これってもしかしてキスされるの？ なんてグッと瞼を閉じて構えた。
ちゅっ、と触れたのは唇ではなくておでこ。
「こんな所でキスするわけないでしょ。初めてのキスはムードがある所でがいいかなぁ。俺ね結構ベタな恋愛が好きなんだ。だからこれは挨拶ってことで、ね？」
「くっ、っっっ！？」
何が初めてはムードがある所で、だ！！
初めてもなにも、今日が初対面なのに、付き合ってすらないのにおでこにキスってなんだ！？
アイドルってやっぱり軽いのか！？
おでこを押さえて私は阿部さんを肩で押し退けた。
あっさりと引いた阿部さんの腕の下を通り抜けて、倉庫を飛び出した。
「うわっと！！」
「っ、！？」
「あ、阿部ちゃん居たよ」
倉庫に出ても、またしてもSnow Manに出会ってしまった。
ドンとぶつかった私を支えてくれたのは、えっと確か佐久間さんだ。
その隣に居る背の高い彼は目黒さんだったはず。
佐久間さんは目黒さんに言われた方を見て、「阿部ちゃんっ！！」と血相を変えた。
「やっほ、佐久間どうしたの？ 汗だくじゃん」
「誰のせいだ誰のぉぉ！？」
「んー、めめ？」
左右に首を振る目黒さん。
「あー、じゃあ俺かな？」
「そうだよっ！ お前だよ！ こんな所でなにしてたの？ この子になんかしたでしょ？！」
「挨拶して、お手伝いしてたんだけど。ね？」
こてっと首を倒す可愛い仕草。
確かにその通りだ、そこまでは………
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ゆきんこ(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます！刺さってくれて良かったです😆ちょっと独特なので大丈夫かなぁって思うとこもありますが楽しんでほしいですね😊多分終わる予定です！代理もですか！それはありがとうございます😌頑張ります😆 (2022年10月25日 7時) (
レス) id: 61a2c67a9c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - こんにちは(*^^*)このお話が私の中で1番刺さってます！！好きすぎます！！！次で終わりなんですね(´；ω；｀)代理の方もめちゃくちゃ楽しく読ませて頂いてるので、これからも楽しみにしています(*^_^*) (2022年10月24日 18時) (レス) @page50 id: b572eb741e (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - Sionさん» ありがとうございます😊 気になってもらえるように終わらせました😌 移行まで暫くお待ちください！ (2022年10月24日 17時) (レス) id: 61a2c67a9c (このIDを非表示/違反報告)
Sion(プロフ) - すごいドキドキでの移行！！続き楽しみです❤❤ (2022年10月24日 16時) (レス) @page50 id: 910c73b32d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - レリリさん» コメントありがとうございます！嬉しいです😆 ここから盛り上げていけたらいいなぁって思いで書いております😌 (2022年10月19日 9時) (レス) id: 61a2c67a9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2022年6月26日 10時
