全て諦める。【梵天】

28 ページ4

マイキーside





変わった。Aが。

「ねぇ！A…」

『………あ！愛実ちゃぁん！』

前のように話してくれなくなったし、目も合わせてくれなくなった。



変わった。愛実が。

「え？可愛い？みんなの方がもっと可愛いって！…あ、また今度一緒に買い物行かない？」

前みたいな厚化粧じゃなくなって可愛くなった。♡のついた喋り方もしていない。
周りの男子は釘付けだ。




さらに変わった。Aの隣が。

オレじゃなくなった。逆に愛実になった。
…なんでだ？愛実に嵌められたんじゃなかったのか？



変わった事がありすぎて頭が痛くなる。


……


「ケンチ〜ン、オレどーしたらいい〜？Aってば話すところか目も合わせてくんねェんだよ…」

『は？知るかよ
……てかアイツ、変わったな』

土手で座り込んでいるケンチンに相談している。
持つべきものは親友だ

「うん…」

「あ！マイキーくん！ドラケンくん！」

「よ、たけみっち」

たけみっちは走ってきたのか息が荒れていた。

「っAさんと、何かあったんですか！？」

「……」

それを話すな、そういう雰囲気を出す。

「たけみっち、今は退いてくれ。」

「っ、独りで抱え込まないで下さいね。」

それだけ言うと帰ってったたけみっち。

今の心情に合わないような快い風がふく。


＿『万次郎！いつも独りで抱え込んじゃダメだからね！』

「っ…！
っは、ホント、何がしたいんだか。たけみっちは。」


シンイチローにも似て、Aにも似てるってどーゆー事だよ。

29→←27

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す