全て諦める。【梵天】

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ぴーんぽーん


Aside



一人しかいない部屋にうるさいほどインターホンが鳴り響く。


誰がドアの先に立っているかは見当がついていた。

「やっほー」
「来てやったぞ。」

『蘭！竜胆！』
　
思いっきり２人に抱きついた。

「はっ！？////」

「それは…/////」

『え？嫌だった？』

「「別に嫌ってわけでは…！！！」」

二人揃って息ぴったり。

身長差もあり、私が２人を見上げる形になってしまう。

彼らの顔はなぜか既視感があった。

どこかであったっけな…？

「おーい、行くぞ。」

『あ、うん！』

乗ってきたであろうバイクに跨がる。

どっちのに乗るかジャンケンが勃発し、結果竜胆に乗せてもらえることになった。

蘭はさっきからずっと「帰りはオレだし…」
とかぐずっていた。


バイクが走る。

風が冷たいほど顔に当たって面白い。

あ、竜胆いい匂い。

『竜胆、いい匂い。』

聞こえてないだろうとは思ったけど…
耳を真っ赤にさせてるし聞こえてるか。

快い時間を過ごしながら六本木にある灰谷家まで向かった。

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