全て諦める。【梵天】

36 ページ12

Aside


「なんで逃げんの〜？」

路地の奥から声が聞こえる

「お前…足速すぎだろ」

「こんなんでへばってる竜胆だっさ」

「っるせ！」

いや、なんでここにいんのよ
完全に撒いたはずだよね？
え、もしかしてここに来ること分かってて待ち伏せしたとか…？

「そのとーり！」

心を読んだような返答がきてビックリした。

「オレら六本木(ココ)占めてるし。」

時々耳にする“灰谷兄弟”って奴か。

同じ名字だな〜とは思っていたが…

「それよりさぁ…
ねね、オレら“で”遊ばない？」

『あー、うん。いいよ。どこ行くよ？』

「ホテル。」

『は？もう一回言って？』

「ホテル。」

『………』

「っあ、逃げんなよ！」

竜胆さんに取り押さえられる。

『え！？私、そーゆー趣味ないし！やだやだやだよ！？ホテル行くくらいなら投げ飛ばすし。』

「いいよ、やってみ…なぁ！？」

お望み通り投げ飛ばしてやった。

「竜胆…だっせぇwww」

なんでウケてんのかはわかんないけど…

『ナンパは人を選びな。』

「っはー、笑ったw
…いーよ、今日は勘弁したげる。」

「ってぇー…手加減しろよ！」

『襲おうとした相手に手加減もクソもあるか』

「じゃあ、竜胆投げ飛ばした慰謝料、オレらと遊んでよ。
…あ、いやいや、そういう意味じゃねぇし」

睨んでいたことで察されたのか、ホテルは否定された。

『んじゃ、おいしいところ行こ？』

笑顔で振り向く。と…

「「/////」」

真っ赤になっている二人の姿が。

は？熱でるほどキモかったか？私の笑顔。←(鈍感)

しまいには「っあー、無理だわ竜胆。//」とか言っちゃってるし。

もういい！と起こって路地を出ると、待てって！と二人が着いてきた。良い気分！

37→←35

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す