赤と橙の詰め合わせ 『短編集』

片思い▼ ページ16

あれから数日して




「俺、今日お前ん家泊まるから！」





って、大ちゃんに入れておっけいして今待ってるんだけど





伊野尾ちゃんと話してて一向に楽屋から出てこない…





「遅せぇーよ」





って楽屋のドアと開けると何やら楽しそうに話してる伊野尾ちゃんと大ちゃんがいた





「あ、俺行くから、伊野ちゃんまた今度な！」





そう言って荷物を持って俺の隣に来て





「ごめんごめん、待った？」




って聞いてきたから




「待った？ってカップルかよ、ばか笑」





そのまま駐車場に向かった





「大ちゃんさー…」





信号待ちで何となく話しかけてみると





スースーと寝息をたてて寝ていた






「もう寝たのかよ笑」




俺は車をすこし走らせ目的地につくとあいつを起こした




「大ちゃん大ちゃん、起きて」





「んーぅ…山田ぁ？」




寝ぼけてんのか目は半開きで髪の毛に寝癖がある





「ほら、ここの景色すげーだろ？」





俺がフロントガラスの先を指さすと目を擦って




「うわ…綺麗だな…」




「そうだろ？ここ、連れてきてあげたかったんだよ、夜はすげー綺麗になるからさ笑」





俺は街が見下ろせる高台にあいつを連れてきた





携帯の電源をつけると20:30と表示されていた




「帰るか？笑」




「おう笑」




帰りの車の中では大ちゃんが起きていて




「山田のいい所？んなのありすぎて決めれねぇー笑」




そんな事言ってどうにか寝ないで頑張っていた笑

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