【No，40】知らないふり ページ40
ゴンとキルアが目を丸くするのがわかるが、私は素早く彼らの視線を避けた。
「何？知り合いなの？」
マチに聞かれる。
＿＿＿＿どーすっかなー。
私の気分屋スイッチがonになりそうになるが、ぐっと堪える。
＿＿＿いろいろややこしくなりそうだしね、だまっとこっかな、
上手い嘘でも言っておこうと、口をひらこうとしたが。
「あの時のお姉さん！」
ゴンが私を指さして言う。
＿＿＿＿＿＿やっべぇ！
私の目も丸くなる。そっぽを向きながらではあるが。
すると、キルアが続けるように言った。
「…う、腕相撲をしてくれた女だー！」
すると、近くにいたフェイタンがボソリという。
「そう言えばシズクこのガキと腕相撲してたね」
「え？嘘？してないよ、私」
すぐ後ろからシズクの声が聞こえ、ハッとする。
キルアは、私の後ろにいたシズクに向かって
叫んだようだった。
＿＿＿＿＿ナイス！ナイス！キルア！
目で合図を送る。キルアは瞬きをして反応を返した。
ゴンの方は私に対して叫んだようだったから、今にも私のことを言いそうだが、上手くキルアが止めたらしい。
「腕相撲かぁ…」
シズクとフェイタンの話を遮るように、静かにいうノブナガ。
「…ガキ、お前こっち来いよ？」
彼はゴンを呼ぶと
近くのひらべったい岩座り、腕を当て、腕相撲をする姿勢となった。
「ちょっと、やろうぜ？」
･
ノブナガの圧勝、という程の力の差を見せつけながら、腕相撲を繰り返す2人。
ゴンの手の甲には、薄らと血が滲んでいた。
＿＿＿私はかんけいなーい。
と思う自分がいるのにもかかわらず、心の底で、別の私が『助けた方がいい』という考えを弾き出す。
ぐっと体の動きを堪えていたのは、どうやらキルアも同じなようであった。
「＿＿だから、鎖野郎は俺達から恨みを買っているんだ」
ノブナガが力説する。
ウボォーと仲良かった方もんなぁ…。
ノブナガの涙ながらの話を聞き、ゴンが口を開いた。
「…仲間の為に泣けるんだね、血も涙もない連中だと思ってた」
ゴンはそう言うと、ノブナガの手をさらに強く掴む。
「だったら なんでその気持ちをほんの少し…ほんの少しだけでいいから…お前らが殺した人たちに、なんで分けてやれなかったんだ！！！」
ドガッという効果音とともに叩きつけられたのはノブナガの手の甲だった。
･
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あやかあいか(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます！これからも面白い更新をしていくのでまた来てください！お気遣いもありがとうございます！ (2016年12月27日 20時) (
レス) id: cf48d4b976 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - 僕も、この作品大好きです！どうぞ、無理をしないでくださいね。更新頑張って下さい！ (2016年12月27日 19時) (レス) id: 56fb316c52 (このIDを非表示/違反報告)
あやかあいか(プロフ) - Hobbitさん» 大好きだなんて恐縮です涙もう本当にありがとうございます！更新頑張るのでまた見に来てください！ (2016年12月11日 16時) (レス) id: cf48d4b976 (このIDを非表示/違反報告)
Hobbit(プロフ) - この作品大好きです！更新楽しみにしています！ (2016年12月11日 8時) (レス) id: 1e6122ee64 (このIDを非表示/違反報告)
あやかあいか(プロフ) - 月宮有栖さん» 楽しみにだなんて！もう感激です！頑張ります！ぜひまた見に来てください！！ (2016年12月10日 21時) (レス) id: cf48d4b976 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜衣香 x他1人 | 作成日時：2016年11月26日 19時
