これからの話 ページ32
ー6月。
あの後、体育祭も無事に終わり本格的に暑くなってきたこの季節。
エアコンがいまいち効かない部屋のなかで、だらーんと腑抜けた感じな私たち。
「…あちぃ。」
「…溶けちゃうよ…(´・c_・`)」
「だらしなくしてはいけませんよ。今日は客人たちが来てくださるのですから。」
客人…?どういうことだろうか。
「入ってもらって大丈夫です。」
合図と同時に部室に入ってきたのは見慣れない人たち。
生意気そうな態度の男子児童に落ち着いた様子でいる女子児童。…そのとなりには張り付けたような笑顔をする大人が1人いた。
「…すまないね。路頭に迷っていたところを助けてもらったよ。」
大人の男性がそう言った。
「どうやら困っていたようでしたので…。妖も視えるらしいので呼んでみました。」
「あぁ、そう言えば自己紹介を忘れていたな。…私の名は八代 天志(やしろ てんし)だ。…ほら君たちも挨拶を。」
彼がそう言うと不貞腐れた顔をして
「…俺、拳道 岳(けんどう がく)。」
淡々と挨拶をした。
「がんちゃん、挨拶はちゃんとしないとダメだよ?…私、茨 夏穂(いばら なつほ)て言うの!よろしくね!」
一方、女の子の方は愛想良く手も差し出してきたので握った。
『宜しくね、私水無川Aていうんだ!』
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作者名:アマミヤ | 作成日時:2023年8月18日 11時