妖－AYAKASHI EP.1 (ページ26)

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体育祭前日ページ26

ー５月。

体育祭がメインイベントとなる月になった。

結局あの日、HRで無事騎馬戦に(半ば強制的に)参加することになってしまった。解せぬ。

「へぇー、Aちゃんも騎馬戦するんだねぇ( ＾ω＾ )。」

蒼井先輩はずっと楽しげにニコニコしている。

僕は今回参加しないし気が楽だなぁて呟いていた。

『あれって、学年ごとに対決なんですか…？』

「いや、学年全体でやる競技だな！あの時だけは戦場のようだ！！」

「ただ、怪我が多数出てきてしまうほど危険なのでAさん気を付けてくださいね。」

『ひぇ…。』

怪我人でる競技ってなんだよ！

そんなに騎馬戦に命かけるやついる！！？？

『やだやだ、出たくないんですけどぉ！？』

「まぁ頑張るしかないよね！( ＾ω＾ )」

み、見放されたっ…！

「安心しろ！Aくん！俺も騎馬戦に出る！」

ガハガハと笑う名須川先輩。

「…俺もなんだよ！足引っ張んなよ！水無川ｧ！！」

怒り顔で威圧してくる爆寨くん。

こわいって。

撫子サイド

新しくきた部員たちで盛り上がっているなか、そっと部室から退出し、職員室に提出しないといけない書類等を持って目的の場所まで行こうとすると"ある人"とすれ違った。

「やぁ、撫子くん。今日も絶好調に"不貞腐れた"顔をしているね？…そんなに僕が憎いのかい？」

はっ、と嘲笑うような鼻息をわざとさせた"ある人"。

『…貴方をマトモな人だなんて一ミリ足りとも思ってませんから。』

『女を侍らして。

道具のように扱っては捨てて、

独裁するような貴方と仲良くする価値なんてありませんから。』

「…僕も君とは和解なんて御免だね。まぁ、調子こくのも今のうちだよ。…直ぐに地獄に落としてやるから。…生徒会長の座は譲らない。」

その"ある人"の名前は"千能操大"。

現生徒会長であり、校内で無茶苦茶に好き勝手するやつであった。

そいつからは妖しい匂いがする。

…戦いもそう遠くない。