妖－AYAKASHI EP.1 (ページ3)

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始まりと出会いと。ページ3

肩を強く揺すぶられ、気がついた私はM高等学校の最寄り駅に着いてた。

ギリギリで電車の扉が閉められた。

「もぉ～…ぼーってしないでよ…。焦るじゃん。」

『ご、ごめん…。ちょっと考え事してた！』

「今日はM高校の入学式！…遅れたら先生に目、つけられるよ？」

それはやだな。先生に目をつけられるのはもうこりごりだ。

『まぁ、余裕で着けるように時間早めて電車に乗ったけどね。』

「反対方向の電車、あまり来ないの知らないの…？あれ、乗り過ごしてたら遅刻確定だったよ？」

『え"っ…まじかぁ。』

「お昼から入学式だからって呑気になりすぎ。時間通りにしないとね。」

ぴんっ…！と親友の指が私のおでこを弾いた。

『ごめん…。』

デコぴんされた後、ヒリヒリと痛みが感じてきた。

「ほら、またぼーってしてる！…置いていくよー。」

いつの間にか先に行っていた親友。置いていかれないように、慌てて親友の後を追った。