【真実】 ページ24
(咲良side)
『えっ、なんでいるの』
｢悪いかよ｣
朝。
玄関のドアを開けたら、三橋君がいました。
ぶっちゃけかなり恐怖で、1回ドアを閉めそうになりましたが、ちょっとまて、と止められました。
そして思いました。
待って欲しいのはこっちだよ。
と。
｢お前...死ぬのか？｣
唐突に言われた一言。
『えっ、なに急に。今からお前を殺す宣言？』
その言葉の訳がイマイチ理解できなくて、
そう問いを投げるも、んなわけねぇだろ、と少し怒り気味で否定された。
私は上手く人を挑発するスキルを持っているのかもしれない。
｢昨日、白原とあって全部聞いた。｣
『は』
白原、って紅野の事だよね。
会ったってなんで？
って言うか第一、なんで三橋君が紅野の事を知っているの？
脳内が疑問で埋め尽くされると同時に、
何故か心臓の鼓動がすぐそこから聞こえてきた。
一度に出来事が沢山起こると一瞬でエラーを起こしてしまう私の事だから、別に不思議では無いのだけど。
『まって整理させて。まず紅野とはどんな関係が？』
質問してる間に、なんとか気持ちを落ち着けないと。色々な面でドジってしまう可能性が高くなる。
｢は？お前あいつと同じ高校だったろ？なんで知らないんだよ｣
その言葉で大体察しがついてしまう自分がいて、苦く微笑む。
学校中に多く知れ渡った事件なんてあれしかないもん。
『知ってたわ。あの件は本当にごめんね。
...私あの時たまたま風邪引いてただけで、風邪じゃなかったら紅野達と居たと思う』
そう言った瞬間、頭に痛みが走った。
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作者名：アポロ | 作成日時：2019年10月30日 17時
