余命宣告。【今日から俺は!!】 (ページ23)

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【過去と今】ページ23

(三橋side)

喧嘩に巻き込まれて、すっかり辺りは暗くなった帰り道。
たまたまアイツにあった。

｢白原テメェ...もう二度と来んなって言ったよな｣

そう脅し、近づいて胸ぐらを掴むも、そいつは変わらずヘラッとしている。

｢そんな怖い顔しないでよ三橋クン。

僕は咲良に会いに来ただけだよお。｣

相変わらずうざってぇ喋り方すんな、と思っていたが、

最後の一文を聞いてそんな事どうでも良くなった。

まさか。

｢ってか紅野って呼んでくれないかなあ。

折角咲良がつけてくれた名前なのにサ。｣

そう言葉を続けた後、
口を尖らせ、不満そうな顔をする白原。

それを聞いて確信した。咲良はこいつと、

｢同じ学校｣

そう呟いた瞬間、紅野は一瞬で顔色を変えた。

驚いているような、悲しんでいるような顔。

とりあえず、あの出来事では一切見せなかったような表情だった。

｢ピンポーン。｣

白原はその表情を変えないまま小さくそう呟いて、
胸ぐらを掴んでいた俺の腕を力強く払い除けた。

ヒリヒリと痛む腕。
力はつえーんだな、と軽く思った。

｢あいつとはどんな関係だ。｣

｢別にどうとも。席がちけぇくらいだ｣

｢...じゃあ2つ程言っとく｣

白原はそう言うと、急に頭を下げてきた。