余命宣告。【今日から俺は!!】 (ページ18)

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【過去と今】ページ18

放課後。

遥香と一緒に約束していた図書室に行っていたため、少し遅くなってしまった。

絡まれませんように。
と神様にお願いしながら歩いていると、

小さい男の子が無邪気に笑いながら歩いているのが見えた。

こっちに歩いてきていて、隣はお母さんかな。手を繋いでゆっくり歩いている。

なんだか懐かしいな。

...なんてね。

足を止めて暫く眺めてしまっていた事に気づいて、

再び足を進める。

『ん』

一瞬目を離していたら、
男の子はお母さんの手から手を離して、
無邪気に走っていた。

お母さんは困ったような顔で、何かを叫んでいた。

横断歩道...、信号はない。

なんかとんでもなく嫌な予感がする。
漫画の読みすぎかな。

そう思ったが、
相変わらず止まることはなく走っている男の子を見て、

万が一の為にその子よりも早く横断歩道の前に立つ。

そしてゆっくりと歩いて渡ると、
それに気付いたトラックがとまった。

その隙に男の子は、私の横を走り抜けていく。

男の子はその後お母さんに止められ、怒られていた。

やっぱり気のせいだったか。
あと、

『やっぱり漫画の読みすぎか...。』

そう呟いてしまって、自分ではは、とため息混じりに笑ってしまった。