恋の教え【その6】 ページ6
「クソだりい……」
朝からあのバカくさい宗教に絡まれた俺は最早大学の授業すらだるかった。
「そーらっ」
上から降ってきた声は大学で知り合ってからよく話す女友達の可奈だった。
「あれ、今日サボるって言ってなかったっけ」
「空が1人だと寂しいと思って」
「おい？誰が1人って言った？？」
「いつもうちいなかったらぼっちじゃん？」
「そんなこともねえよ」
多分、大学内でも上の方の顔面偏差値。
スタイルもいいし話しやすいしモテてるんだと思う
そんな可奈がわざわざほかのイケメンを無視して俺に話しかけてくるっていうのは少し意識していた。
もしも俺が可奈と付き合ったらなんて想像した日も正直あるくらい
「空疲れてるね？何かあったの？」
「変な宗教に絡まれた」
「え、まさかあの運命女！？」
「知ってんの？」
「最近有名じゃん。Twitterとかよく出回ってるよ
うちも言われたもん。運命の相手はとてもすぐ近くにいますねって」
ドキッとした。
＿＿＿＿きっと直ぐに運命の相手がやってきます
＿＿＿＿運命の相手はとてもすぐ近くにいますね
まさか、俺と可奈は運命なのでは？なんて
「可奈ー！！！なーんの話？？ねぇねぇ、俺にも教えて？？？」
「うーわ、きやがったなバカ圭」
そのまさかだよね。
だって、可奈には中学から仲の良い圭っていう奴がいる。
圭は可奈にベタ惚れだし、文句を言いつつも可奈だって圭のこと意識してるっぽいし。
きっと可奈の運命の相手は圭だ。
って、運命とかバカバカしい。
何考えてんだろ。
「ねぇ、なんの話し？」
「バカ圭には教えてやんなーい」
「また空と秘密の話かよ〜」
「ラブラブしてマース」
「だめだめだめ！可奈はやらねぇ！」
「てめぇのじゃねぇ！！」
相変わらずの夫婦漫才ような2人をぼうっと眺めた。
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作成日時：2018年12月27日 23時
