やばい宗教の恋の教え (ページ4)

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恋の教え【その4】ページ4

クリスマスが過ぎ去ると急に寂しくなるもので

あんなに煌びやかだった道もこじんまりして見えた。

ふと駅が見え、そういえばこの前の女はどうなったのだろうかと思った

しかし、その姿は駅のどこにもおらず死んだのかとさえ思ってしまった。

あぁ、もしくは運命の相手が見つかったか。

くるっと足を返して帰ろうとするとその目の前に彼女は立っていた。

『やっぱり、来たですね…』

やっぱりと行った彼女はまるで俺がここに来るのを分かっていたかのようだった。

『昨日言われた気がしたんです。
貴方がまたここに来るって！』

「……誰に？」

『運命が教えてくれたんですよ！きっと！』

「まだ、言ってたの？運命とか」

『私たちは運命かもですね』

目を輝かせて言うものだから強くは言えないけれど

「俺は君を選んでなんかいない。

君とはきっと結ばれない。

そもそも、名前も知らないし」

『Aです』

「聞いたところで気持ちは変わらない」

俺がAと呼ばれる女の横を通ろうとしたその時、

ぐいっと腕を引かれた。

『待ってよ空！！』

俺は耳を疑った。

え、いつこいつに名前を教えた？