★真意 ページ10
1度離れてから体制を立て直してReaperと対面するつもりだったのに…
想像以上に鋭かった彼に引き止められ、座ってしまった。
「まぁお前さんを引き止めたのは他でもない。
…少しお前さんのソウルが気になるからだ。」
「え?ソウル…?」
私は目を丸くしてReaperを見つめた。
「そうだ。今まで見てきた人間とはまた違った異質さを感じる。モンスターに近いような…お前さん、本当に人間か?」
「う、うん!人間なのは間違いないよ!でも…他の世界のSansいわく、なんだかモンスターに近いようなソウルらしくて…モンスターの魔法を真似して使うことが出来るの。」
私の話を興味深そうに聞いていたReaperは、「ほう、それは初めて聞いたな。」と言った後、
「少し借りるぞ」
と言って何かを引き寄せるジェスチャーをした。
ふわっと、私の体から何かが抜けた感じがした。
隣を見ると、Reaperの手の中に私のクリーム色のソウルが浮いていた。
彼が少しでも手を握れば、私のソウルはすぐに砕けてしまうのに、不思議と嫌な感じはしなかった。
何と言えばいいのか…彼はそんなことしないって勘でわかる…というか。
「もっと驚くと思ったが…想像以上に冷静だな。」
Reaperがこちらをみて穏やかに笑った。
「…私を殺すならもっと早くやるかな…って思った。」
私は適当に理由をつけた。
「嘘をつけ。お前さんは俺がお前さんを殺さないと知っているんだろう?…お前さんに心を惹かれているから…」
「?…えっと、後半はわかんなかった…心…ひかれて…?」
私がそう返すと、Reaperはあからさまに頬を赤くして口を開いた。
「…そうだ。本当はお前さんと少しでも長く一緒にいたくて引き止めた。ソウルが気になるとか適当な口実をつけてな…」
「なんだ…それなら最初からそう言えばよかったのに!私もReaperのこと好きだから、普通にOKしたのにさ〜!」
私は照れ隠しに大きな声で言ってみた。
周りのエコーフラワーが私のセリフを繰り返す。
Reaperは私の言葉にさらに顔を赤くしながら持っていたソウルをそっと私に戻し、耳元で囁いた。
「愛している、A…」
戻ってきたソウルがきゅん、と跳ねた気がした。
Waterfallの水がいつもより煌めいて見えた。
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ぬん(プロフ) - この作品が自分の初めて見る占ツクの小説でした!!2年前位の事ですけどね,,,この作品に出会えて本当に良かったです!!! (2022年5月22日 22時) (レス) id: 10faccd952 (このIDを非表示/違反報告)
auずきの人 - ヴヴゥ泣き倒れシチャッタヨォォォォ神だーーーーー!!!!こんなァーーハッピーエンドーーーーずるいょよよょよ (2021年6月8日 21時) (レス) id: c54597a49c (このIDを非表示/違反報告)
みかん - うわああああああ!こんな神作作っていただきありがとうございますぅー! (2020年10月31日 20時) (レス) id: cd139ae848 (このIDを非表示/違反報告)
れい - こんなにいい物語を読ませて頂きありがとうございます!応援してます! (2020年7月29日 16時) (レス) id: 1655cf841d (このIDを非表示/違反報告)
木下 - 感動でしかないですううう!!!!これからも頑張ってくださいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!! (2020年5月16日 11時) (レス) id: 1f551fcc34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろーるけぃき | 作成日時:2018年1月28日 17時