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「終わった終わった・・・」
そう呟きつつ、椅子から立ち上がる。窓の外を見ると、しとしと小雨が降っていた。
それはともかく、デスクワークは肩が凝る。
ぶんぶん腕を回していると、同僚から「今から飲みに行きませんか」と誘われた。
「ごめんね、今日は遠慮しておこうかな」
やんわり誘いを断ると、同僚は残念そうに行ってしまった。
飲み会とか合コンとかもう当分私はいいのだ。
彼氏を作っても、私の家のあまりの汚さに逃げちゃうし。
はあ、と大きくため息をつく。
「どうしたんすか」
「!」
いきなり背後から声がかかって驚く。
「なんだ、ショッピくんか」
「そうですけど」
相変わらず対応が冷たい。風邪引きそう。
「ショッピくんも今帰り?一緒に帰る?」
言ってしまってからしまったと思う。
これってセクハラに入る?
世間がセクハラ、パワハラに過敏になりすぎて異性の社員とのやり取りにすごく気を遣う。
「いいっすよ」
気にする風もなく、あっさりショッピくんが頷いたのでホッとする。
二人で会社を出ると、何故かそこにはトントンが立っていた。
「・・・あれ、トントン?なんでいるの」
「お前こそ・・・!」
何かを言いかけて、トントンはブワッ、と顔を真っ赤に染めた。
「え、何どうしたの?熱?雨降ってるもんね、冷えたでしょ」
隣でショッピくんの呆れるような顔が見えた。一体何なのだ。
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甘宮(プロフ) - 明日花さん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです〜!頑張ります! (2022年11月28日 20時) (レス) id: 7aa9b04f20 (このIDを非表示/違反報告)
明日花(プロフ) - めっちゃタイプな小説見つけた!投稿無理のないように頑張ってください!応援します! (2022年11月23日 12時) (レス) @page5 id: 2d37ba73d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甘宮 | 作成日時:2022年11月19日 16時