彼女は宝物のように大切に閉じ込められている。【d!】 (ページ1)

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Prologue ページ1

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とある森の奥深く、古めかしい洋館が建っていました。

そこには可愛らしい少女が、一人ぼっちで住んでいました。目は宝石のようにすきとおっていて、雪のように白い肌はとても魅惑的でした。

女性達はそんな少女に嫉妬し、男性達はたちまち彼女の虜に。

疎まれて、嫌われて、好奇の目に晒されて、少女は怯えきって精神を病んでしまいました。

なんて可哀想な子どもなんでしょう。

しかし、少女は自衛の手段がありました。眷属を出現させること。

少女はなんと、人間ではなかったのです。

少女は産み出した眷属を自在に操り、攻撃的な人間達から身を守りました。ところが、眷属を産み出すのも操るのも体力を使うようで、すぐに力尽きて死んでしまいました。

そして彼女の魂が13つに分かれ、それぞれが13つの眷属の身体へ吸い込まれました。
全員が彼女の一部と言えるその眷属達は、彼女と共に遠い彼方へ逃げて行きました。

いいえ、逃げて行くと言ったら罰が当たります。逃げたのではなく、彼女を助けるために。

13人の眷属達は、少女を再び生き返らせるため協力しました。少しずつ、体力を送り続けているのです。

少女はきっともう復活したのでしょう。
なぜなら、ここ最近魔物達が騒いでいるから。

すぐに復讐にやってくるでしょう、好機を伺っているでしょう。ああ恐ろしい。

さぁ、今こそ一致団結し我らの平和を守るのです。

***

＿＿手記はここで終わっている。