Always to your side (ページ44)

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「チャ……ン、ミン？どうしたの？」
「……大好きだよ、A」
「……ありがとう、チャンミン」

　チャンミンはよく「大好き」だと言葉にしてくれる。だけど、私も「大好き」と返すのはちゃんとチャンミンの彼女になれた時だと思っているから、私は「ありがとう」としか返せなかった。チャンミンもそれはちゃんと話して理解してくれている。それを分かっていながらも彼は何度も「大好き」をくれる。

「ハァ～……いつになったらAからの「大好き」が聞けるのやら」
「……」

　チャンミンは茶化すように、大袈裟なため息をつきながらそう云った。きっと、ユノとの事があったから彼の中で不安が増したのだろう。私は「明日だよ」とは云えず、無言のままチャンミンの背中に手を回して安心させるようにポンポンと優しく撫でた。

「……じゃ、帰るね」
「ん。気をつけてね？」

　どちらからともなく体を離した私たちは、ぎこちなく笑い合ってさよならをした。玄関のドアが閉まるまで手を振ってくれていたチャンミン。私はエレベーターでエントランスホールに向かいながらも、明日ちゃんとチャンミンに話して彼女にしてもらおうと再決心していた。あんなに優しい人を不安にさせちゃいけない、と。

　

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