Always to your side (ページ27)

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「何ですか？気になるじゃないですか」
「いえ……これ以上云うとボクの単なる押し付けになるので。それより、Aさんにボクを知ってもらうイミで……」
「？」
「ボクとお試しで付き合ってみませんか？」
「……はぁ！？」

　意味深に口角を上げて、少しの間を置き続けられたチャンミンさんの言葉に、私は一瞬理解不能に陥っていた。だけど、すぐに我を取り戻し素っ頓狂な声を上げる。そんな私に、チャンミンさんは笑みを浮かべているだけだった。

「お、お試しって……そんな、軽く云うレベルの話じゃ……」
「ボクを知ってもらう為です。ボクはAさんの事をもっと知りたいと思ってます。ユノからの情報なんかじゃなく、ボク自身の全てで知りたいんです」

　先刻までの笑みがチャンミンさんの口許から消え、代わりに真剣な表情でそう訴えかけてくる。これまでのチャンミンさんの言葉が、全て冗談でもからかいでもなく真剣そのものだと思い知らされる。だけど、急にそんな事を云われても、私の理解能力では処理しきれずに戸惑うばかりだった。
　私が何も云えずにいると、チャンミンさんはゆっくりと一つ深呼吸をした。

「ま、伝えて直ぐに返事がもらえるとは思っていませんでしたから。でも、ボクは気が長い方ではないんです」
「そ、そう云われても……」
「なので、一晩ゆっくり考えてみて下さい。そして明日……返事を聞かせて下さい」

　有無を云わせないチャンミンさんの表情に、私は思わずコクンと一つ頷いていた……