Always to your side (ページ22)

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「Aさんと付き合ったと聞かされた日……実はユノのマンションのエントランスホールでアナタとすれ違っていたんですよ」
「え！？そうなんですか？全然気付かなかった……」
「まぁ、あの頃はボクが一方的に知っていただけでしたから」

　そう云ってクスリと微笑むチャンミンさんだったけど、こんなイケメンがいたら少しくらい覚えていそうなもんだけど、と私は不思議に思った。だけど私の考えも余所に、チャンミンさんは話を続ける。

「ユノは、ボクが部屋に行く度にAさんの自慢をしてきましたよ。全く興味のなかったボクでも、どんな人なのか少しずつですが気になりだすくらいに」
「ユノは……何を云ってんだか……」
「だけど、ある日を境にユノはアナタの話をしなくなりました」

　瞬間、私の心臓がドクンと大きく脈打った。“ある日”……きっとそれは、私がユノに別れを切り出した日じゃないかと思った。
　ドクドクと脈打つ心臓を治めるように、私はギュッと服の胸許を握り締める。そんな私を、チャンミンさんは少し心配そうな眼差しで見つめていた。そして少し云いにくそうに目を細めながら言葉を続ける。

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