Always to your side (ページ18)

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(え？ ……食事？私とチャンミンさんで？何で……？)

　私の頭の中ではありとあらゆる質問が、口から出る事なく飛び交っていた。そして辿り着いた結論は……『からかわれているんじゃないか』だった。だけど、今の目の前のチャンミンさんの態度を見ていたらそうも思えなくて……
　何と声を掛けていいのかも分からず戸惑っていると、チャンミンさんは急にガバッと顔を上げて真っ直ぐに私を見つめて口を開いた。

「改めて云います。……Aさん、今夜食事に行きませんか？」
「あ……えっと……」

　ターゲットを逃さない捕食獣のような目をしたチャンミンさんに、私は返答に困ってしまった。チャンミンさんがどうこうと云う訳ではない。これは私の中での問題。元カレ……ユノとの“一件”があって以来、私は人間関係に対して少し煩わしさを感じるようになってしまっていた。
　私は小さくため息をつくと、変な期待を持たれないようちゃんと断ろうと思った。

「お気持ちは嬉しいのですが……すみません。そのお誘いはお断りさせて頂きます」
「え？」

　私の返事の内容が予想外だったのか、チャンミンさんは目を丸くさせて少し戸惑っているようだった。だけど私は、意志固く彼からのお誘いを断ろうと思っていた……んだけど……
　次にチャンミンさんの口から飛び出た言葉に、私は自分自身でも驚くほど動揺する事になったのだ。

「まだ、忘れられませんか？」
「え？」
「チョン・ユンホ」
「ッ！？」

　瞬間、私はまるで心臓を鷲掴みにされたような衝撃を受けた。きっと、今の私の顔はとっても酷いものに違いない。だって、そんな私を見たチャンミンさんの口角がニヤリと吊り上がったから。まるで仕掛けたイタズラが成功した子供のように……