Always to your side (ページ17)

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「何で他人に頼みますか！お！？」

　カフェテリアの休憩ブースに連れてこられた私は、立ち飲み用の小さな丸テーブルを挟んでチャンミンさんと向かい合っていた。テーブルの上には湯気の立つコーヒーが二つ。

「あ、えっと……」

　テーブルサイドに両手をつき、食いつかんばかりのチャンミンさんに私は戸惑いを隠せなかった。だけどチャンミンさんは真剣な面持ちで言葉を続ける。

「ボクは“直接”Aさんに返してもらいたかったですよ！」
「な、何かごめんなさい……」
「はぁ……しかも、よりによってあんなヤツに……」

　大きなため息と共に私から視線を外したチャンミンさんは、小さな舌打ちと共にガシガシと頭を掻き始める。後で知った事だけど……私がハンカチを渡した『彼』は、チャンミンさんの事を勝手にライバル視していて何かにつけて張り合ってくるとても迷惑な人物だったらしい……

「あ……その、早くお返しした方が良いと思って……」
「ボクの計画が台無しです……」
「計画……？」
「はぁ～……直接、その手で返してもらって……そのまま食事に誘う段取りだったのにっ！」

　まるで吐き捨てるかのようにそう云ったチャンミンさんは、パタリとテーブルに突っ伏してしまった。私はと云えば、彼の言葉を聞いて硬直状態だった。