Always to your side (ページ2)

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　肌を露出した服を着るには少し肌寒く感じるようになった頃の週末。
　私は普段着ないような少し大胆なドレスに身を包み、勤め先の社内イベントである『クルージングパーティー』に参加していた。
　年に一度開催されるこのイベントは、私の所属する『受付』を始め花形の『営業部』、『企画・開発部』、雑用係なんて云われる『総務部』まで全部署総動員によるものなのだ。開催の主旨は……“日頃の業務に対する慰労”とされているけど、女子社員からすれば会社を挙げての“お見合いパーティー”だと云われていた。
　私的には“慰労”にも“お見合い”にも興味はなく、自由と云う名の強制参加で仕方なくこの戦場……ではなく、船上にいるだけなのだ。
　私……里中 Aは、毎年就職したい商社ランキング上位に入る『オリエンタル総合商社』の受付係として勤務すること五年。中堅社員真っ只中。受付係として採用されたからには、さぞ素敵な外見をご想像されるかもしれないが……私は至って普通。中の下……程度だと自負している。そりゃ“受付は会社の顔”……なんて云われる位だから、ある程度小綺麗にはしているつもりだけど……

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