Re:疲れてしまったあなたへ《赤》

38.成績に対し焦る受験生のあなたへ ページ28

〆．



「………はあ、もう」



模試の結果を見てため息をついた。



少なくとも、良くはない成績。



しっかり勉強したつもりだったのに、結局「つもり」だったらしい。



「じゃあ……これ以上何したらいいっていうの……」



授業も真面目に受けて、学校のテストは復習までして、



センター対策の補講も受けて、自分で志望校の赤本も買って、



効率のいい勉強法を調べて、実行して。



何が足りないんだろう。



問題は毎日、山のように解いてる。



ただ、過去問はおおよそ解けるのに新しい問題にぶち当たるとペンが進まない。



私だけがこんなに悩んでいて、みんなはグングン成績を上げているんじゃ……って焦って泣きそうになる。



少しでも校内順位が落ちれば地獄に叩き落とされた気分になるし、親に怒られるかもと不安になるし。



受験って何が楽しいんだろう。



なんでこんなに頑張らなくちゃいけないんだろう。



どうしてこれが解けないと志望校に入れないんだろう。



自分の成績に見合ったところを目指せば思い悩むことないんだろうけど、やっぱり少しでもいいとこに進めたら……って欲が出てる。



そこまでしないと就職に困る社会ってなんなんだ。



「……はは、疲れちゃった」



親の前で成績の話をするのは嫌だし、言ったところで「もっと頑張ればいい、受験生なんだから勉強漬けなのは当たり前でしょ」なんて返される。



おまけに、「あんたより成績がいい子は、あんたより努力してんのよ。だからあんたはその子ら以上に頑張らないと順位なんて上がらないわよ。当然の努力で愚痴こぼさないで」……なんて。



私のこぼす弱音は、そんなに甘えたものなのだろうか。



受験生の当たり前ってなんなんだろうか。



「…………………っ、」



もう、涙すら出てこなかった。



〆．

(^ワ^=)【リクエスト】→←(^ワ^=)【リクエスト】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す