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新聞を読み終え、
腹拵えに海王類の肉を食べる。
「船でも通ってくれると有り難いんだけどな」
海賊船でも何でも、船が通ってくれれば
島への道が分かる。
どこか島へ行けばその先の進路も
何となく決まってくるのだが……。
とにかく適当に帆を張って風に任せて船を進める。
運が良ければそれで島に辿り着けるし、
駄目なら次にニュースクーを見かけた時に
島がある方角を聞けば良い。
昔の俺ならもっと綿密な計画を練って、
確実な航海しかしなかっただろうが、
ガキ共に影響されてからこの10年で
“適当に生きる”という事を学んだ気がする。
航海か漂流かも分からない時間を過ごしていると、
「島だ……」
幸運な事に島が見えた。
見ただけではどの島かは分からないが、
無人島でも何でも立ち寄ってみる価値はある。
町があれば風呂に入りたいし水も買いたい。
島を目視で発見してから数十分、
船はようやく港に近付いたのは良いのだが、
「内戦かなんかの最中か……？」
港町と思わしき所からは砲撃音と喧騒が 、
そして絶えず煙が上がっている。
どう見ても穏やかな雰囲気ではなく、
町に行ってもまともに買い物ができるかどうか怪しい。
しかし、折角だから上陸して
この島のログを溜めたい。
ログポースを持っていても
どこの島の磁気も記憶させていない状態では、
何の役にも立たないのだ。
上陸してヤバそうなら逃げたり隠れたりしながら
ログが溜まる日まで過ごせば良い。
そんな軽い気持ちで港へ船を寄せると
「貴様！何者だ‼」
やはり雰囲気は穏やかではなく、
船を止めて早々に銃口をいくつも向けられた。
見た所、この国の軍隊の人達らしい。
「民衆を手助けする革命軍の手の者か‼」
「返答によっては容赦しないぞ‼‼」
詳しい事情は分からないが、国と民衆とで対立し、
内戦真っ只中なのは理解できた。
そして、民衆側には
近年流行りの革命軍がついていると。
「俺は革命軍ではなく旅の者だ。
ログが溜まるまでの間、滞在したい」
「……この国は内戦中だ。
滞在期間中の身の安全は保証しかねるぞ」
このまま立ち去れと言わんばかりだが、
次の島の位置くらい確認したい。
「まァ、自分の身は自分で守るんで」
結局、俺の相手をこれ以上している余裕はないのか、
「好きにしろ」とだけ言われて後は放置された。
一先ず船をもう少し安全な所に移動させるか。
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朮’(プロフ) - 夜野 海さん» コメント有難うございます！最近は更新が不定期で申し訳ない…。応援有難うございます、頑張ります！！ (2020年11月10日 0時) (
レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
夜野 海 - いつも更新お疲れ様です！この作品が好きでいつも楽しく拝見させて頂いてます！！これからも応援してます！！ (2020年11月9日 22時) (レス) id: 65c0a5960a (このIDを非表示/違反報告)
朮’(プロフ) - 麗奈さん» シリーズ1作目の中で男って書いてましたね、すみません。そんな訳で男です。これからも頑張ります！ (2020年10月19日 1時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
麗奈(プロフ) - わざわざお返事ありがとうございます！了解しました！これからも頑張ってください！ (2020年10月19日 1時) (レス) id: cc31b092a3 (このIDを非表示/違反報告)
朮’(プロフ) - 麗奈さん» コメント有難うございます！自分的には一緒にお風呂に入っちゃうので男かなァと思っていますが、容姿等は皆様のご想像にお任せしています！ (2020年10月19日 1時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朮’ | 作成日時：2020年10月9日 14時
