8/21【三日目】 ページ15
翌朝、K2の顔色が優れないことに梓が気付いた。
血の気が引き、冷や汗が出ている。
「ケヴィン、どうしたの？」
「あ、ああ、なんでもない。少し夢見が悪かったんだ。」
「体調の不良とかならすぐ言ってくださいね」
「あの……もしよろしければその夢の内容を教えてくれませんか?」
「いや、大した内容ではないんだが……」
K2が夢の内容を話し始めた。
＿＿＿第一次登山隊の面々がまるで山に喰われるかのように次々に死んでいく夢だった。
あるものは滑落。あるものは落石。そういった自然の事故で次々と死んでいった。
「山に……喰われる？」
「ああ、＿＿ッ」K2が苦しそうに咳き込んだ。
「大丈夫?今日は休むか?」ジゴローがK2の背中をさすりながら言った。
「いや、大丈夫だ。乾燥しているせいだろう」
確かに、山の空気は乾いている。高いほど咳は出るし、ここは富士山より高い。
高枝さんから花粉を水に変えるマスクをもらっていた。
それここで使えるの？
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
標高5000m〜6000m地点にある、狂気山脈最大の難関 ショゴス乗越。
丘のようになっている乗越の稜線＿＿峠を通るため、強風が体に直に当たり進むのが困難になる。停滞を余儀なくされるだろう。
しかも気流の関係上 常に爆風が吹いており、危険を伴う。
その日のショゴス乗越は通常より強風、爆風も爆風。
「さて、どうしたものか」
K2が考え込む。
『回復の見込みはなさそうですね』
「今日一日は厳しそうだな」
俺とコージーが発言する。
「私としては、ここは先を急ぎたいところです」
「そうだなあ、ここまでとくに何もなかったし、体力もそんなに消費してないしね」
「そうですね……。ここは意を決して進みましょうか」
雪と風で視界が悪く 思ったナビが出来ない。
梓の姿が消えた。
どうやら雪の積もっていたクレバスに落下したようだ。
深さが結構ある。
「よっ」軽快な声が聞こえた。
ジゴローがいつの間にか登攀で下まで降りていた。
梓を背負ってまた上がってくる。
本人は少し打撲が見られる以外、元気だった。
気付くと辺りにガスが立ち込めた。
火山性のものだろうか?
いや
周囲の地盤の地層上、火山ではない。
この山自体火山ではなかったはずだ。
硫化水素の類ではないだろう。
なんにせよ山のガスはだいたい有毒だ。
「行き勇み過ぎましたね。ここは停滞したほうが賢いのではと思いますが」
『そうだな。今日はビバークか』
ビバーク(緊急的野営)
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降魔(プロフ) - 花筐さん» 神崎さんの事は信じないのに浴衣シグの言う事は信じるんですね (2020年6月4日 9時) (
レス) id: 6d6843d9f1 (このIDを非表示/違反報告)
みとん - 花筐さん» この人だったらいちいち、「○○より♪」とかいいます？証拠ない癖に。その判断で人の精神を壊す壊さないが決まるんです！その一言で！！....もうやめてください。 (2020年5月18日 18時) (レス) id: b711861770 (このIDを非表示/違反報告)
桜にゃんこ＠crew(プロフ) - 花筐さん» 勝手に貴方のコメントを使ってしまいました。本当に申し訳ありません。その部分は削除して、作品にはパスワードをかけました。本当にごめんなさい。 (2020年5月10日 2時) (レス) id: f7f2e0dcb3 (このIDを非表示/違反報告)
みるく餅(プロフ) - 花筐さん» 酷い、酷すぎる。証拠あります？勝手な思い込みでそこまで言ったんならあなたの罪はものすごく重いですよ。 (2020年5月10日 1時) (レス) id: bf52b07c83 (このIDを非表示/違反報告)
花筐 - 完結させなくていいですよ。誤解されたのも貴方の不注意でしょ？出ていってくださいよ。 (2020年5月1日 17時) (レス) id: 41d66ddf2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎流華 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kannzakiluka/
作成日時：2019年8月22日 3時
