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「あれ?」
いつものメンバーの中に灰原がいない気がする。
「歩美ちゃん、灰原は?」
「哀ちゃん.....」
「......?」
「灰原さんは1週間前から、病院に入院しています。」
「なんの病気なんだ?」
「昴の兄ちゃんが言ってたんだけどよ。心の病気だってよ。」
「精神的になにかダメージを受けたのかもしれませんね。」
「......心の....病気.....」
俺は博士に灰原の病院を聞くことにした。
Prrrrrr.....Prrrrrr .....
「何の用じゃ。新一。」
「灰原入院したんだって?」
「病院の名前教えてくれよ。」
「何でじゃ。哀君をこんな目に逢わせたのは新一なのに。」
「謝りたいんだ。灰原に」
「今日の9時30分に東都病院910号室に来るのじゃ。」
「何で、9時30分?」
「哀君はコナン君から新一に戻った時間の9時30分に独りでしゃべってるんじゃ。新一への気持ちを喋れる相手がいないから。江戸川コナンのぬいぐるみに向かってしゃべってるんじゃよ。」
「分かった。」
9時30分
俺は灰原の病室の扉の前に立っていた。そしたらすぐに灰原の声が聞こえてきた。
「ねぇ、江戸川君......もし、嘘でも解毒剤が完成しないって言ったら嫌われてもそばにいてくれた?私が貴方のアイリーンになりたいって言わなかったら今でも仲良くできた?私を....守って....くれるって言ってくれた江戸川君は......江戸川君はどこにいるの....?ねぇ、それが例え地獄でもついていくから.....教えてよ.....江戸川君.......帰って来てよ.....」
俺は灰原の苦しみにその時気ずいたんだ。
「工藤君じゃないの......江戸川君.....コナン....帰って来てよ。」
自分が今まで灰原を救おうとしただろうか?
俺は、自分がなにもしてやれないことが悔しかった。
いつも影でサポートしてくれていた灰原になんの礼も言わず、勝手にキレて、暴力ふるって......
灰原だって一応、年頃の女の子なのに。
.........最低だ.......俺。
end
作者メッセージ→←~心の傷は深い~ 1 「新蘭のような新哀」
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作者名:猫乃翼 | 作成日時:2020年5月27日 1時