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「で、その二人の仲が気になってしゃーないと？」
「気になってるのは坂田」
翌日。志麻さんとセンラさんを混じえた四人で食事を共にする。うらたを仲間外れにしているように見えるが断じて違う。あいつはまた。
「昨日は衝撃的すぎて何も見てなかったけどかわええな、あの子」
「脚綺麗やな」
「髪綺麗やね」
「それ遠回しに私への悪口ってことでおけ？大乱闘する？」
「A俺より弱いのにどうやって勝つん」
坂田が言い過ぎたので彼が残していたであろうメインディッシュのエビフライをパクる。制止の声が聞こえたが聞こえないふりをする。ちなみに私のメインディッシュは完食済みだ。倍返しなぞさせねぇよ？
あと昨日の優しさを返せ。坂田のことを気に入っている人へ。こいつの本性はこれです。
とか脳内で話していれば、脚の話しかしていなかった志麻さんが口を開いた。お、脚の話か？
「まぁー、話はそこまでにして。そもそもうらたさんとはどこまで進んでんの？」
「………それ、聞きます？」
「生憎うらたんから誰も何も浮ついた話聞いてへんのよ。敵を知るならまずは味方から、やろ？」
それっぽいことをいうセンラさんに同調するように坂田も頷く。辛い、この空間。私のHPを削ろうとすな。
「……ぶっちゃけ、さ。
これがな〜〜〜〜〜んにもねぇんだわ」
「「「え？」」」
一気に沈黙を与えてしまう私。３人相手にこの威力は多分私作中で4番目ぐらいには強いキャラになれると思う。え？それでイキってしぬ雑魚？黙っとれ。
「Aちゃんのいうなんにもっていうのはどんくらい、なん？」
たどたどしく言葉を紡ぐセンラさんが珍しくて笑ってしまう。ぎゃはは。全然面白くないです、はい。紛れもない事実です。そうしてここから志麻さんとセンラさんが質問を交互に投げかけてくる。
「え、ほんまに何も？」
「はい」
「出掛けたり〜とかは？」
「ない」
「…お、お泊まりとかは？」
「ない」
もうAのライフは0に等しいわっっ。やめてっっ。
「俺、二人が付き合う前にうらさんからお泊りしたって聞いたけど……。退化したん？」
はい瀕死。手持ち0〜。坂田に負けたからお金払う〜。目の前が真っ暗になった〜。目覚めたらセンターにいる〜。
「これ〜は詳しく聞かなあかんな……」
「うす」
今では恋愛マスター(笑)の手すらも借りたい状態なので仕方ない。つらつらと彼との2ヶ月間を話すことにした。
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