合コン0敗男子 【urt】

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　｢…勝負？｣

無事ラジオ体操を覚えた頃、部長の口から出た言葉に思わず顔をしかめる。お前の意見など聞く気はないとでも言うように、部長はうらたに話をする。いや一応その話に私という登場人物出てるじゃんねぇ。私に向かっても話せよ。

　｢うらたくんにはいつも世話になってるが、どうも隣のお荷物さんが｣

言い方に悪意ありすぎだろ。

　｢でも前はうらたくんに劣るのもも、凄く力を入れていたときがあった｣

　｢…それって｣


思わず続きが声から出そうになったが、部長は色恋沙汰に関して面倒になることは前に学習したから言うのはやめた。

　｢あの時二人が話してない時期だったから、喧嘩とか勝負でもしてるんじゃないかと踏んだんだ｣

おお、なんか当たりなような外れなような。実際喧嘩みたいなもんだし一方的に私から勝負を仕掛けていたようなもんだ。

　｢そこで二人に勝負をしてもらえば、やる気を出してもらえるんじゃないかと｣

　｢部長、それじゃあ私が普段からやる気ないみたいな言い方になってますけど｣

　｢そうだろ｣

　｢ちげぇわ殴るぞ｣

急に突っかかってきたうらたのスーツの首もとを掴み引っ張る。それを見た部長は脳に何が起こったのかは知らないが、変なことを言い出した。

　｢勝った方が負けた方に命令できる、でどうだ？｣

　｢………はい？｣

　｢部長、意味が…｣

少し得意気に笑う部長に丁寧に聞き出すうらたに尊敬する。私なんかはい？って言ったぞ。多分部長気にしてないけど。

　｢二人は素直じゃないからいつもこうなんだ。ラブラブしたいのに言い出せない。なら合法的に命令をさせられるようにしたらいい｣

　｢……ああ、なるほど｣

　｢えいや何納得してんの？｣

止まらない部長。何故か納得してるうらた。これが本当のカオスってやつか。まじどうしよう。部長色々勘違いしてるし。

　｢二人に足りないのは正直な心。どちらかに命令で本音を言わせればもう一方も素直に気持ちを吐き出して、二人はラブラブ…｣

ななめ45°から殴れば部長元に戻るかな。

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