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episode.103 ページ33

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 「…笑ってないでなんとか言ったら?」

 『俺にそんな口を利く奴も久し振りだな』

 「こんな正体不明の怪物に、誰がへこへこ頭下げるの?」


どれだけ貶そうがずっと笑っている奴がいるであろう場所を睨み付ける。その場所が当たりだったのか、おぉ怖い怖いと全く怖じ気づいていない声が聞こえた。

 『変わっていないようで、お前は変わったな』

 「…前の私のこともよく知らないくせによくそんな事を」
 『知ってるさ』

見られているかなんてわからない。が、私をじろりと眺める視線だけはひしひしと身体に打ち付けられる。唾を飲み、その視線に耐える。

 『俺がどれだけ見ていたことか…お前はそれを知らないだろう』

 「あなたに興味がないもの、生憎」

 『相変わらず冷たい奴だな、"他人(おれ)"には』

 『お前は大層四人を気に入っているそうだな』

 「…何が言いたいの?」

姿のない相手と睨み合いを続け、拳をぎゅっと握る。怖いようで、怖くないような不思議なやつだった。まるで悪魔みたいな。そんなやつ。

 『自惚れるなよ。あの四人はイケニエを探してるだけなんだよ』

 「いけ、にえ…」

 『お前がその該当者ってこったな。婚約者なんて嘘嘘。そもそもあいつらは最初に結婚できないって言ってただろう?』

必死に思いだそうとするけれど、色々な事があったせいで思い出せない。

あれ、わたシ、おもいだセなイ。

 『…これ以上は言えないな。お前が壊れるのは困る』

その声すら私には届かなかった。

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巫鳥(プロフ) - この作品大好きです!これからも楽しみにしてます! (2019年12月29日 15時) (レス) id: 92f83285a3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shiyu | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年12月24日 14時

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