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episode.89 ページ18

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そんな話が、一気に流れこんできた。



血なんて生臭いものは流れていないのに、心臓なんて邪魔なものはついていないのに、どこかが脈をうっているように感じた。嘘だ。そんなわけがない。全部全部作り話だ。

だって俺は。


俺は、可哀想だから。



この身体になる前に誰かに言われた覚えがある。


"なんと可哀想な人の子よ、彼に復讐の機会を"


そう言われた。誰が言ったかは知らない。何処となく、声が両親に似ていた気がする。でも、可哀想なんだ。俺は可哀想。愛する人を愛し続けても愛されなくて、殺されて。何も悪いことなんてしてないのに。


 「…なんで、や」


どうして罪悪感でいっぱいになるのだろうか。俺は正しい。人を悪く扱ったのなら、それと同等の仕打ちぐらいはしてもいいだろう。


 「悪ないっ…俺は、悪ない」


だって俺は、"可哀想"なんだから。

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巫鳥(プロフ) - この作品大好きです!これからも楽しみにしてます! (2019年12月29日 15時) (レス) id: 92f83285a3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shiyu | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年12月24日 14時

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