【3】困惑 〜翔 SIDE〜 ページ3
その日……
俺、櫻井翔は…メンバーでただ一人、事務所に呼び出されていた。
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“何か、やったっけなぁ…？”
“事務所に迷惑かけることなんて、やらかした覚え、ねぇけど…”
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入口のドアを抜け…
事務所のスタッフに挨拶をしながら、社長室へ向かった…
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社長室………
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ノックをし、中から返事があったのを確認して、室内に入った。
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社長:「来たね。」
翔:「何か、問題でもありました？」
社長:「う〜ん…」
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“何だ!? この含みは!?”
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社長:「Youに、紹介しておくよ。」
翔:「へっ!?」
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この時、俺は初めて…社長と俺以外の人物が、室内にいることに気づいた。
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“いつから、いたんだ…？”
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社長:「こちらは、眞嶋紅(まじま こう)さん。Youの専属マネージャーだよ。」
翔:「はいっ!?」
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黒のスーツに、ネクタイ姿。
まるで…
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“SPかよ…”
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社長:「そうだよ♪」
翔:「へっ!?」
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俺の心…読まれてる？？？
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社長:「今日から…眞嶋さんが、Youを守ってくれるから。」
翔:「ちょっと、待って下さい！ 話が、見えないんですけど…」
社長:「詳しいことは、眞嶋さんから聞いて。あ、後…Youの新しい自宅の鍵、渡しておくからね♪」
翔:「はいっ!?!?!?」
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“何？？？ 新しい自宅って…何なんだ!?!?”
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社長:「話は、終わり♪ 今日も、頑張って♪ あ、最後に一つだけ。」
翔:「何か…？」
社長:「メンバーには、眞嶋さんが“SP”だってことは、内緒だから。それを忘れないで。」
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社長は一瞬だけ、真剣になった。
その顔を見た瞬間、感じた…
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“抗(あらが)えない”
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翔:「…分かりました。」
社長:「それじゃあ…新しい移動車で、現場に行っちゃいなよ♪」
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“そんな軽くて、いいのかよ…”
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翔:「失礼します…」
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いつの間にか、社長室のドアが開けられ…眞嶋さんが、ドアを押さえて待ってくれていた。
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翔:「あ…ありがとうございます。」
紅:「いえ…参りましょうか。」
翔:「はい。」
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俺は、眞嶋さんの後から駐車場へ向かった………
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作者名：愁(ｼｭｳ)
| 作成日時：2010年11月24日 21時
