蛍火（１）【ARS】 (ページ18)

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駐車場までの道を…

二宮は…いつも以上に、ゆっくりと歩いている。

真見:「二宮さん…本当、無理しない方が………」

和:「真見ちゃんの気持ちは、めっちゃ有り難いけどさ…そういう訳にも、いかないっしょ。(笑)」

真見:「ですけど………」

和:「ありがとね♪ 皆、待たせてっから…早く、行こ♪」

二宮は、真見へ…笑顔を見せた。

その表情は、すでに…

“嵐の二宮和也”

そのものだった。

この、華奢で小柄な身体の…

一体どこに、そんなｴﾈﾙｷﾞｰがあるのか………

真見は、いつも…不思議で、仕方ない。

これが…

“トップアイドル”なのか…と、真見は感じ入っていた。

和:「真見ちゃん…？」

真見:「あ…いえ、行きましょう。」

和:「うん………」

真見の表情を、不思議そうに見つめた後…

二宮は、車に乗り込んだ………

＊

真見:「そういえば、さっきの…」

和:「ん…？」

真見:「あの女性は…」

ハンドルを、握りながら…

真見は…後部座席で寝転がっている二宮へ、声を掛けた。

和:「あぁ…」

真見:「知り合い…ですか？」

和:「何、探り入れてんの？会ったの…今日で、二度目だって。(笑)」

真見:「そうなんですか…」

和:「ちょっとさぁ…」

真見:「はい？」

和:「あの人…大野さんに、似てね？」

真見:「あぁ…そういえば。笑った顔とか、似てましたね？(笑)」

和:「でしょ？(笑)」

“だけど、あの人…何で………”