蛍火（１）【ARS】 (ページ11)

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二宮が、落ち着くまで………

大野は、二宮を…

包み込むように、抱きしめ続けていた。

和:「………ごめん。」

智:「………」

和:「リーダーはさぁ…」

智:「ん…？」

和:「リーダーは…“忘れなくていい”って、言ったけどさ………」

智:「うん………」

和:「辛(つれ)ぇんだわ…ずっと………痛てぇんだ。」

智:「………ニノ。」

和:「ん………？」

智:「もしさぁ………ニノが、大丈夫なら…話してみねぇ？俺…聞くだけしか、出来ねぇけどさ………」

二宮は、柔らかな表情の大野を…

少しの間、見つめた。

和:「ﾌﾌｯ…(笑) あなたなら、聞くだけだわな。(笑)」

智:「ﾌﾌｯ…(笑)」

ほんの少し…

リビングの空気が、和らいだ。

和:「リーダー…ありがと。」

智:「………」

和:「………ありがとう。」

二宮の瞳が、また…潤んできた。

智:「意外と………泣き虫なんだな。(笑)」

和:「うるせぇわ！(笑)」

二宮の左手が…

大野の肩を、軽く押した。

大野は、微笑(わら)いながら…

そんな二宮を、見つめていた………