ARAKB53物語第3章 (ページ9)

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30日目「コンサート前夜」ページ9

それから一週間があっという間に経過した。

彼らはコテージ内にある大広間に集まり、皆で座りながら談笑を楽しんでいた。

初めて会った時は感じなかったが、AKBのメンバーはこんなに居たのかと

改めて驚愕する嵐のメンバーたち。

櫻井はたまたま隣同士で並んでいた大島に声をかけた。

櫻井「いよいよだね、明日」

優子「そうですね」

櫻井「緊張してる？」

優子「う～ん、どうでしょう(笑)」

櫻井「笑い事じゃないでしょう(笑)」

優子「もうここまで来たら、逆に楽しみでしょうがないです」

櫻井「そっか、なら良かった」

優子「明日は頑張りましょうね！」

櫻井「おう！」

そう言って二人は手元の缶ビールを持ち、乾杯をした。

そんな二人から少し離れたところでは、二宮が指原と話しているのを

遠目で渡辺は見ていた。

麻友「はあ･･･」

「行かなくてええんですか？」

麻友「うわっ、ビックリしたぁ･･･」

彼女の隣に座り込んできたのは、同じ“渡辺”同士で

仲良くなった渡辺美優紀だった。

麻友「みるきー･･･」

渡辺美優紀「あのままやったら、指原さんに取られてしまいますよ。二宮さんの事」

麻友「ちょ、ちょっと！」

美優紀「自分の気持ちに正直になってください。

　ウチ、まゆゆさんの事、応援してますから！」

麻友「う、うん･･･」

恋愛禁止が鉄則であるAKBの次世代エースと期待されている彼女にとって

簡単に恋を諦めることなど、まだ難しかった。

莉乃「それでですね、指原、HKTの中では完全にお局さんなんですよ」

二宮「ハハハハ！あっ、そうなんだ、お局さんなんだ？」

莉乃「村重とか、あっ、HKTに村重杏奈っていう子がいるんですけど。

　その子がもう完全に、指原の事オバさん扱いしてるんです！

　 15歳ですよ！？中学生にですよ！？

　ピチピチの二十歳の指原がバカにされてるんですよ･･･」

二宮「よしよし」

お酒が回っているのか、出来あがった指原の頭を二宮は撫でる。

莉乃「まあ、もう慣れましたけどね」

二宮「慣れたんかい！」

撫でていた手で彼女の頭を軽くツッコんだ時

彼の隣にまた別のメンバーがやって来た。

つづく･･･。