【APヘタリア】男装少女は鎖国中です【合作】

24：お巡りさん、こいつです　[メーア] ページ25

「何それマジウケる〜」

　── と、フェリクスは言っていたが、Aにとっては笑えるような事態ではなかった。
　A・クフィアトコフスキ、ではなくクフィアトコフスカの今までで(恐らく)６番目ぐらいの危機である。

「いい加減にしろ、この変態！」

　そう怒鳴ってみてもフランシスが退く気配はなく、むしろ「ああ、もっと言ってぇ！」等と逆に興奮している始末である。

「止めろ！放せ！裸族で被虐趣味者のフランシス・ボヌフォア！」

「フランシス、お前にふさわしい称号だな」

　アーサーが心底楽しそうに笑う。この場にフランシスの味方はいない。
　……アーサーの本当の味方もいないけど!!(実にいい笑顔)

　フランシスを振り払った瞬間、圧倒的な速度でフランシスへの関心を失ったAはとりあえずアーサーの妖精をもふもふしてみる。

「どこのだろうと妖精はかわいいんだな……っ!!」

「だろ？ 今度ユニコーン連れてきてやるよ」

「本当か!? 楽しみだなぁ……」

　表情が緩むAを見てフェリクスも笑顔になる。

「え、お兄さん無視？ いいよ、それでも!! お兄さんを好きなだけじらしなさい！」

　等と騒いでるマゾヒストが１名いるが、誰も気にも止めない。
　むしろ後ろから妖精にフェリクスとアーサーとAにしか見えないように不思議な落書きをされている始末だ。

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