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Aside

『A…、あなた、少しくらいオシャレに興味持ったりしないの?』

『えー、面倒だし…。それに、動きにくかったら、組織の仕事の邪魔になるしね』

『はあ…。言うと思ったけど…。はい、あげる』


そう言って、ある日突然、志保は私に赤紫色のリボンをくれた。


『リボン…?』

『髪飾りよ。仕事のない時だけでも使って』

『わあ…、ありがとう、志保!あ、でも、私つけ方わからないから教えてほしいな』

『まったく…』


呆れ返ったようにため息をついて、志保は私の髪にリボンを結んでくれた。

頭の右側の髪に、くくりつけるように。


『はい。他にも結び方はあるけど、取り敢えずこれでいいかしら』

『うんっ、ありがと!!』


その日は確か、何年かぶりに家族と再会できる日だったっけ。

志保にオシャレにしてもらって、家族にも会えると、とってもワクワクしていた。

ところが……。


『A…、ごめんなさい…、あなたにこんなことをさせて』


再開した途端、母さんと兄ちゃんは泣き崩れ、父さんは苛立った様子で私を睨んでいた。

どうして…?

私がしてきたことは、みんなを笑顔にできる事じゃなかったの?

ごめんなさいごめんなさいと謝り続ける母さんと、痛いほどに私を抱きしめる兄ちゃん。

何とか2人を元気にしたくて、ふと、ベルモットが言っていた言葉を思い出す。


《あなたには暗殺の才能がある》


だから私は笑って言ったの。


『大丈夫だよ。これが、私の才能なんでしょ』

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時雨(プロフ) - まことさん» ご意見ありがとうございます。読み始めてもらえて嬉しいです!参考にさせていただきます。 (2019年10月18日 7時) (レス) id: c6320779fa (このIDを非表示/違反報告)
まこと(プロフ) - 3でお願いします 新たに読み始めたので続きが気になります (2019年10月16日 17時) (レス) id: 9abb2adce4 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - ☆三日月☆さん» ご意見ありがとうございます。何年でもなんて嬉しすぎます!参考にさせていただきます。 (2019年10月15日 19時) (レス) id: c6320779fa (このIDを非表示/違反報告)
☆三日月☆(プロフ) - 何年なっても待ち続けるので3でお願いします! (2019年10月14日 16時) (レス) id: 0e61e2fc0f (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - あーちゃんさん» ご意見ありがとうございます。面白いストーリーや、もったいないなど、すごく嬉しいです!参考にさせていただきます。 (2019年10月8日 12時) (レス) id: c6320779fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨 | 作成日時:2019年7月15日 13時

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