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Aside
「ただいま」
「……ああ、A。おかえり」
わんわんっ!!
ぴょんと飛びついてきてくれるハロくん。
でも、零さんは少し難しい顔をしていた。
「何かあった?」
「ああ…。少しややこしいことになった」
「ややこしいこと?」
零さんと向かい合う椅子に座る。
机の上には資料が並んでいた。
「安室透として受けた依頼、あっただろ」
ああ、喧嘩したやつね。
たしか、女子高生が薬の運搬に使われているかもしれないってやつ。
「あれを調べたんだが……」
うそ。一日で調べたの?
「ある薬品会社が関わっていることがわかったんだ」
「薬品会社…?」
「ああ……。それから」
……いやだ。
何か、嫌な予感がする。
聞きたくない。
くぅーん…
ぎゅっとハロくんを抱きしめた。
少し苦しそう。ごめんね。
「これは、まだ俺の予想でしかないんだが……
……組織と関わっている可能性がある」
組織と、関わっている。
薬品会社。
「ねえ…」
「ん?」
「その会社、名前は?」
「黒枝薬品だが…、それがどうかしたか?」
ああ、やっぱり……。
こういう時の嫌な予感は、よく当たるんだ。
どうしよう。怖い…、怖い…!
「A?どうした…?」
「零さん……。そこ、確実だよ。組織と関わりがある」
「知っているのか!?」
「……うん」
知ってるどころじゃない。
「私の家族が、組織の研究者として使っていた会社の、表の名前だよ……」
そして、私がそこの研究所のひとつで、家族を殺したんだ。
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ここまで随分長くかかってしまいましたが、ここからAちゃんの過去編に行きたいと思います。
過去編もまた長くなるかもしれませんが、お付き合いしてくださると嬉しいです。
時雨
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時雨(プロフ) - まことさん» ご意見ありがとうございます。読み始めてもらえて嬉しいです!参考にさせていただきます。 (2019年10月18日 7時) (レス) id: c6320779fa (このIDを非表示/違反報告)
まこと(プロフ) - 3でお願いします 新たに読み始めたので続きが気になります (2019年10月16日 17時) (レス) id: 9abb2adce4 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - ☆三日月☆さん» ご意見ありがとうございます。何年でもなんて嬉しすぎます!参考にさせていただきます。 (2019年10月15日 19時) (レス) id: c6320779fa (このIDを非表示/違反報告)
☆三日月☆(プロフ) - 何年なっても待ち続けるので3でお願いします! (2019年10月14日 16時) (レス) id: 0e61e2fc0f (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - あーちゃんさん» ご意見ありがとうございます。面白いストーリーや、もったいないなど、すごく嬉しいです!参考にさせていただきます。 (2019年10月8日 12時) (レス) id: c6320779fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時雨 | 作成日時:2019年7月15日 13時